最新記事

災害

避難所はペット厳禁!? 米ハリケーンで動物たちにも被害広がる

2017年8月29日(火)17時42分

「水が引いたら、大きな被害があったことがわかるだろう」と、テキサス州の馬愛護団体のジェニファー・ウィリアムスさんは28日語った。「フェイスブックでは、避難できずにいる馬や、浸水した馬小屋の中から救助された馬の話が出ている」

テキサス州の複数の動物シェルターには、ハリケーンの襲来前に数百の動物が預けられ、中にはジョージア州アトランタのシェルターに送られたものもいた。

ヒューストン動物愛護協会のシェルターは300匹を収容できるが、水が引き次第、現在預かっている動物を別の施設に移し、今後急増するとみられる迷子となったペットの到着に備えるという。

米国動物愛護協会は28日、被害の大きかったテキサスシティに救助隊を派遣した。

「動物救助の要請が多数きている。ペットと一緒に自宅に留まった人や、ペットを置いて避難したが誰かに様子を見に行って欲しいというもの、また、裏庭に繋がれた動物についてなど、さまざまだ」と米国動物愛護協会のテキサス支部のケイティ・ヤールさんは言う。

ソーシャル・メディアやテレビでは、保冷クーラーに2匹の子犬を入れて洪水のなかを避難した男性の話や、水に囲まれた場所でポールに繋がれて置き去りにされた犬の話など、動物の被害状況が大きく伝えられている。

医療センターの近くにあるヒューストン動物園では、動物舎の堀が溢れるなどしたが、動物はすべて屋内にいて無事だという。スタッフ30人が動物園に残り、6000頭の動物の安全確保にあたった。

(翻訳:山口香子、編集:下郡美紀)

Marianna Parraga

[ヒューストン(米テキサス州) 28日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ルイジアナ州に州兵1000人派遣か、国防総省が計画

ワールド

中国軍、南シナ海巡りフィリピンけん制 日米比が合同

ワールド

英ロンドンで大規模デモ、反移民訴え 11万人参加

ビジネス

フィッチが仏国債格下げ、過去最低「Aプラス」 財政
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人に共通する特徴とは?
  • 2
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェイン・ジョンソンの、あまりの「激やせぶり」にネット騒然
  • 3
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる」飲み物はどれ?
  • 4
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 5
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 6
    電車内で「ウクライナ難民の女性」が襲われた驚愕シ…
  • 7
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 8
    【クイズ】世界で最も「火山が多い国」はどこ?
  • 9
    村上春樹は「どの作品」から読むのが正解? 最初の1…
  • 10
    腹斜筋が「発火する」自重トレーニングとは?...硬く…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 4
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 5
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 6
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 7
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題…
  • 8
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 9
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 10
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 6
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 7
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 10
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中