最新記事

日本政治

アベノミクス推進へ自民新体制 岸田政調会長「憲法改正は丁寧に議論」

2017年8月3日(木)12時20分

8月3日、自民党は、岸田文雄外相の政務調査会長起用を柱とする党役員人事を決めた。学校法人「加計学園」をめぐる国会答弁などで急速に支持率が低下している現状を踏まえ、党運営の立て直しを図る。写真は安倍首相。都内で6月撮影(2017年 ロイター/Toru Hanai)

自民党は3日、岸田文雄外相の政務調査会長起用を柱とする党役員人事を決めた。学校法人「加計学園」をめぐる国会答弁などで急速に支持率が低下している現状を踏まえ、党運営の立て直しを図る。岸田政調会長は同日午前、党本部で記者会見し、アベノミクスを推進するとともに、焦点となる憲法改正論議については「丁寧な議論が必要」との考えを示した。

会見に先立つ総務会では、首相が冒頭、「反省すべき点は反省しながら、新たな気持ちで結果を出すことで国民の信頼を得て、責任を果たしていきたい。政権を奪還した(20)12年、4年半前の初心に戻り、一致結束して前進していきたい」と発言した。

その上で、副総裁に高村正彦氏、幹事長に二階俊博氏、総務会長候補に竹下亘氏、政調会長に岸田氏、選挙対策委員長に塩谷立氏、組織運動本部長に山口泰明氏、広報本部長に平井卓也氏をそれぞれ指名。互選が慣例となっている総務会長については手続きを省略し、了承された。首相は「あらたな布陣で政治基盤を構築し、しっかり政策を前に進めていきたい」と意欲を示した。

会見では、岸田氏が「政策面で成果をあげながら、信頼回復に向けて努力を続けていきたい」とし、「アベノミクス政策を進めながら、成長と分配の好循環を完成させなければならない」と述べた。

一方、二階幹事長は、党役員人事と併せ、3日午後に予定される内閣改造に触れ、「(内閣改造の人選は)ベストなものと受け止めている」「足元を固めて反転攻勢に出る」などと語った。

第3次安倍第3次改造内閣は今夕、発足する。

(梅川崇 山口貴也)

[東京 3日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

LSEGのCEO報酬、年最大1300万ポンド強に 

ワールド

コロンビア大を告発、デモ参加者逮捕巡り親パレスチナ

ビジネス

タイ自動車生産、3月は前年比-23% ピックアップ

ビジネス

米500社、第1四半期増益率見通し上向く 好決算相
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 3

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 4

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 5

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 6

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 7

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 10

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 7

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 8

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中