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トランプ政権

暴言ツイッターはトランプの巧妙な戦略?

2017年7月6日(木)10時10分
マシュー・クーパー(ワシントン支局長)


これがいつものやり口なのだ。それは精神的に「病んでいる」というより、意図的な「戦略」とみたほうがいい。トランプが衝動の抑制に難があることは間違いないし、いずれはこうした行動が破滅をもたらす可能性はある。だが、この戦略がうまくいくことを経験で知っている。

トランプがブレジンスキーを中傷した翌朝、多くの専門家は、政権がオバマケアの廃止を目指す上では打撃になると分析した。確かに、そうなる可能性もある。議会共和党がトランプの言動を恥ずかしく感じ、世論の怒りが高まれば、オバマケア廃止への勢いがそがれるかもしれない。

しかし実際には、議会共和党がオバマケア代替法案可決に向けた努力を一層強める可能性のほうが高いだろう。議会共和党としては、トランプの暴言以外の政治ニュースをつくりたいと考えても不思議はない。

いずれにせよ、はっきり言えることが1つある。動機がどうであれ、トランプの暴言がアメリカに大きなダメージを与えていることは間違いない。

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