トランプ、政府のサイバー防衛強化目指す大統領令に署名

5月11日、トランプ米大統領は、政府のサイバーセキュリティ―を強化し、重要インフラをサイバー攻撃から防ぐ大統領令に署名した。写真は大統領令について会見したボサート大統領補佐官(安全保障担当)。米ワシントン・ホワイトハウスで撮影(2017年 ロイター/Kevin Lamarque)
トランプ米大統領は11日、政府のサイバーセキュリティ―を強化し、重要インフラをサイバー攻撃から防ぐ大統領令に署名した。
ここ数年では米政府機関のネットワークから多くの個人情報や機密データが盗まれており、こうした機関のセキュリティーを改善することが狙い。ホワイトハウスは、エネルギー供給網などのインフラや金融セクターを高度な攻撃から守る取り組みを強化する目的もあるとした。
また、サイバー空間での同盟国との連携強化など、より強固なサイバー抑止戦略の構築を目指す。
大統領令により、連邦機関の責任者は、サイバーリスクの評価と管理において米国立標準技術研究所(NIST)による枠組みを使い、実行計画を示す報告書を90日以内に準備することが義務付けられる。
大半の専門家や業界団体は、今回の大統領令を好意的に受け止めている。
ボサート大統領補佐官(安全保障担当)は、大統領令はオバマ前政権による取り組みに基づく内容だと説明した。
トランプ大統領は1月の就任から数日後にサイバーセキュリティ―に関する大統領令に署名する予定だったが、連邦機関や専門家からの意見をより多く取り入れるため、署名は見送られていた。
