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昭和の食生活

甘酒......心の傷まで治してくれる、飲む点滴・甘酒

2016年11月19日(土)07時00分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

 小さな子どもを残して妻が亡くなり、極貧の中、4畳半で親子二人暮らしていたパッとしないマンガ家時代です。夏なのに、団扇だけのむし暑い4畳半で暮らす子どもの体が心配で、なけなしの金をはたいて酒粕を買い、冷やし甘酒を作りました。

 アパートの近くの広ッ原で、置かれていた古タイヤに座り、夜空の星を見上げながら子どもと飲んだ冷たい甘酒。「とうちゃん、おいしいね。おかあちゃんもいたらよかったのにね」と子どもがいい、私は、「おかあちゃんはお星さまになって、きっと、お空の上で飲んでいるよ」と涙ぐみました。見上げる夜空で大きな星が明るく輝くと、スーッと流れて消えました。

 甘くて体にやさしい甘酒は、心の傷にも効く点滴なのです。

※シリーズ第5回:主食以外の自分流サプリメントを、毎日必ず食べる


『ひと月1万円!体にやさしい
 昭和のシンプル食生活』
 永山久夫 著
 CCCメディアハウス

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