最新記事

宇宙国家

宇宙国家「アスガルディア」構想が始動:軌道上から地球を防衛、国民も募集中

2016年10月14日(金)17時00分
高森郁哉

国民を募集中。国旗・国歌のコンテストも

 アスガルディアのサイトでは現在、国民を募集している。「地球に住む人間なら誰でもアスガルディアの国民になれます」としており、氏名とメールアドレス、国籍を入力すると登録できる(18歳以上であることを確認するチェック欄がある)。

 リーダーのアシュルベイリ氏は、英ニュースメディアのガーディアンに対し、「登録者は、それぞれが住む国の国民であると同時に、アスガルディアの国民にもなる。登録者が10万人を超えたら、正式に国として申請できる」と説明している。

 サイトのトップページには登録した人数が表示されており、日本時間14日午後2時30分の時点で約9万9999人となっている。

 サイトではさらに、アスガルディアの国旗、標章、国歌のコンテストを開催。誰でも応募でき、応募作に対してネット投票を実施する予定だ。いずれも2017年1月20日が応募期限となっている。

アスガルディアの意義は?

 ガーディアンの記事には、宇宙法に詳しい英サンダーランド大学のクリストファー・ニューマン博士がコメントを寄せている。同博士は、国連による承認から信頼性をめぐる問題まで、アスガルディアがさまざまな難題に直面するだろうとしながらも、「多くの点でエキサイティングな開発であり、どう進展するか興味深い見ものになるだろう。彼らが提唱している構想は、現行の宇宙法の枠組みを再検討することでもある」と述べた。

 ガーディアンの記事は、「私たちは、遠い未来に宇宙での定住を可能にする基礎を敷いているのです」というアシュルベイリ氏のコメントで締めくくられている。


今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

ウクライナ大統領府長官が辞任、和平交渉を主導 汚職

ビジネス

米株式ファンド、6週ぶり売り越し

ビジネス

独インフレ率、11月は前年比2.6%上昇 2月以来

ワールド

外為・株式先物などの取引が再開、CMEで11時間超
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ガザの叫びを聞け
特集:ガザの叫びを聞け
2025年12月 2日号(11/26発売)

「天井なき監獄」を生きるパレスチナ自治区ガザの若者たちが世界に向けて発信した10年の記録

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 2
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 3
    【クイズ】世界遺産が「最も多い国」はどこ?
  • 4
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 5
    「攻めの一着すぎ?」 国歌パフォーマンスの「強めコ…
  • 6
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 7
    エプスタイン事件をどうしても隠蔽したいトランプを…
  • 8
    子どもより高齢者を優遇する政府...世代間格差は5倍…
  • 9
    メーガン妃の「お尻」に手を伸ばすヘンリー王子、注…
  • 10
    筋肉の「強さ」は分解から始まる...自重トレーニング…
  • 1
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 2
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 3
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネディの孫」の出馬にSNS熱狂、「顔以外も完璧」との声
  • 4
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 5
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 6
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 7
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後…
  • 8
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 9
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 10
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中