最新記事

SNS

アメリカ警察当局、SNSデータを利用しデモ参加者の行動を追跡

2016年10月12日(水)18時52分

米国自由人権協会は、米警察当局がミズーリ州ファーガソンやメリーランド州ボルティモアでの抗議デモ参加者に関する情報を収集するため、ツイッター、フェイスブック、フェイスブック傘下のインスタグラムの位置情報やユーザーデータを利用していたと発表した。写真は警察にデータを提供していた米ジオフィーディア社のWebサイト

 米国自由人権協会(ACLU)は、11日に発表した報告書で、米警察当局がミズーリ州ファーガソンやメリーランド州ボルティモアでの抗議デモ参加者に関する情報を収集するため、ツイッター、フェイスブック、フェイスブック傘下のインスタグラムの位置情報やユーザーデータを利用していたと発表した。

 ACLUの技術・自由人権ポリシー担当者は「警察はこうしたデータを通じてデモ参加者を追跡していた」と指摘した。

 ACLUによると、フェイスブックとツイッターは、警察にデータを提供していた米ジオフィーディアのアクセスを停止した。

 フェイスブックとインスタグラムは9月19日にジオフィーディアのアクセスを停止したという。フェイスブックの広報担当は声明で、ジオフィーディアがアクセスしたのは「ユーザーが一般公開しているデータのみだった」と説明した。

 ツイッターはACLUの発表を受け、「ジオフィーディアによるツイッターのデータの商業的アクセスを停止している」と明らかにした。

 ファーガソンでは2014年8月に黒人のティーンエージャーが白人警察官に射殺されたことを受け、抗議デモが起きていた。ボルティモアでは2015年4月、黒人男性が警察に拘束された後に死亡したことを受けてデモが発生した。

[サンフランシスコ 11日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

日本供与のエムポックスワクチン、3分の1が廃棄 コ

ワールド

焦点:米航空会社、感謝祭目前で政府閉鎖の影響に苦慮

ワールド

アングル:ガザ「分断」長期化の恐れ、課題山積で和平

ビジネス

国内外の不確実性、今年のGDPに0.5%影響=仏中
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評家たちのレビューは「一方に傾いている」
  • 2
    ギザのピラミッドにあると言われていた「失われた入口」がついに発見!? 中には一体何が?
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    冬ごもりを忘れたクマが来る――「穴持たず」が引き起…
  • 6
    コロンビアに出現した「謎の球体」はUFOか? 地球外…
  • 7
    炎天下や寒空の下で何時間も立ちっぱなし......労働…
  • 8
    「流石にそっくり」...マイケル・ジャクソンを「実の…
  • 9
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 10
    ファン激怒...『スター・ウォーズ』人気キャラの続編…
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 6
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 7
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 8
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 9
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 10
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 10
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中