最新記事

シリア

ISISはラッカで西側への攻撃を企んでいる──米軍司令官

2016年10月28日(金)18時23分
コナー・ギャフィー

ラッカで見張りをするイラク軍兵士 Rodi Said-REUTERS

 テロ組織ISIS(自称イスラム国、別名ISIL)は、シリア北部のラッカで、西側に対する「外での」攻撃を企てている──バグダッドに駐留する在イラク軍のトップ、スティーブン・タウンゼンド陸軍中将は言う。またラッカの攻略は、現在進行中のモスル奪還より難しいだろうと語った。

【参考記事】【マップ】ISIS掃討作戦、ファルージャ奪還後の攻略目標

 ISISはシリア北部のラッカを2014年前半に支配下に置いて「首都」と称し、事実上の本拠地としている。

「陰謀を企んでいるのはわかっている」と、タウンゼンドは報道陣に話した。「計略はラッカで行われている。早くラッカに行かなければ」

ラッカ攻略は数週間以内にも

 有志連合の支援を受けて、イラク政府軍とクルド人部隊の混成部隊がモスル奪還作戦に着手したのは10月前半のこと。ISISはドローンを使って遠隔地から攻撃してくるなど、「激しい抵抗」を試みている、とタウンゼンドは言う。

【参考記事】クルーニー夫妻、虐殺でISISを告発。「覚悟はできている」
【参考記事】米軍に解放されたISの人質が味わった地獄

 米政府関係者によると、モスル奪還には数カ月を要する見込みだが、ラッカからISISを追い出す作戦はそれより早く始まる可能性がある。アシュトン・カーター米国防長官は、水曜にテレビ出演した際、ラッカ作戦は「数週間内」にも始まる見込みだと語った。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ドイツ銀、第3四半期は黒字回復 訴訟引当金戻し入れ

ビジネス

JDI、中国安徽省の工場立ち上げで最終契約に至らず

ビジネス

ボルボ・カーズの第3四半期、利益予想上回る 通年見

ビジネス

午後3時のドルは152円前半、「トランプトレード」
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:米大統領選 イスラエルリスク
特集:米大統領選 イスラエルリスク
2024年10月29日号(10/22発売)

イスラエル支持でカマラ・ハリスが失う「イスラム教徒票」が大統領選の勝負を分ける

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    秋の夜長に...「紫金山・アトラス彗星」が8万年ぶりに大接近、肉眼でも観測可能
  • 2
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」ものはどれ?
  • 3
    リアリストが日本被団協のノーベル平和賞受賞に思うこと
  • 4
    逃げ場はゼロ...ロシア軍の演習場を襲うウクライナ「…
  • 5
    トルコの古代遺跡に「ペルセウス座流星群」が降り注ぐ
  • 6
    大破した車の写真も...FPVドローンから逃げるロシア…
  • 7
    死亡リスクはロシア民族兵の4倍...ロシア軍に参加の…
  • 8
    中国経済が失速しても世界経済の底は抜けない
  • 9
    ウクライナ兵捕虜を処刑し始めたロシア軍。怖がらせ…
  • 10
    「ハリスがバイデンにクーデター」「ライオンのトレ…
  • 1
    秋の夜長に...「紫金山・アトラス彗星」が8万年ぶりに大接近、肉眼でも観測可能
  • 2
    死亡リスクはロシア民族兵の4倍...ロシア軍に参加の北朝鮮兵による「ブリヤート特別大隊」を待つ激戦地
  • 3
    大破した車の写真も...FPVドローンから逃げるロシア兵の正面に「竜の歯」 夜間に何者かが設置か(クルスク州)
  • 4
    韓国著作権団体、ノーベル賞受賞の韓江に教科書掲載料…
  • 5
    目撃された真っ白な「謎のキツネ」? 専門家も驚くそ…
  • 6
    ウクライナ兵捕虜を処刑し始めたロシア軍。怖がらせ…
  • 7
    逃げ場はゼロ...ロシア軍の演習場を襲うウクライナ「…
  • 8
    ロシア西部「弾薬庫」への攻撃で起きたのは、戦争が…
  • 9
    裁判沙汰になった300年前の沈没船、残骸発見→最新調…
  • 10
    北朝鮮を訪問したプーチン、金正恩の隣で「ものすご…
  • 1
    ベッツが語る大谷翔平の素顔「ショウは普通の男」「自由がないのは気の毒」「野球は超人的」
  • 2
    「地球が作り得る最大のハリケーン」が間もなくフロリダ上陸、「避難しなければ死ぬ」レベル
  • 3
    秋の夜長に...「紫金山・アトラス彗星」が8万年ぶりに大接近、肉眼でも観測可能
  • 4
    死亡リスクはロシア民族兵の4倍...ロシア軍に参加の…
  • 5
    大破した車の写真も...FPVドローンから逃げるロシア…
  • 6
    ウクライナに供与したF16がまた墜落?活躍する姿はど…
  • 7
    漫画、アニメの「次」のコンテンツは中国もうらやむ…
  • 8
    エジプト「叫ぶ女性ミイラ」の謎解明...最新技術が明…
  • 9
    ウクライナ軍、ドローンに続く「新兵器」と期待する…
  • 10
    韓国著作権団体、ノーベル賞受賞の韓江に教科書掲載料…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中