最新記事

中東

イランがホロコースト風刺画コンテスト、シャルリ・エブドへの報復

2016年5月19日(木)17時06分
スタブ・ジブ

 イラン政府は過去にホロコーストを否認したことがある。マフムード・アハマディネジャド前大統領は05年の就任後まもなくホロコーストはシオニストがでっち上げた「神話」だと発言し、物議をかもした。最高指導者アリ・ハメネイ師も14年のノウルーズ(イラン暦の元日)に行った演説で、ホロコーストが「あったかどうかは不確かで、あったとしても、その実態ははっきりしない」と述べている。

イラン政府が関与か

 今回のコンテストにいち早く抗議の声を上げたのは、風刺漫画家の格好のネタになっているイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相だ。15日にエルサレムで行われた定例閣僚会議で、イランは「ホロコーストを否認・愚弄し、さらなるホロコーストを準備するもの」と主張し、「世界中の国が立ち上がり、この暴挙を糾弾すべきだ」と声を荒げた。

 米国務省のマーク・トナー報道官も同日、「(コンテストは)ホロコースト否認と歴史修正主義、言語道断な反ユダヤ主義の発言が飛び交う場として利用される」おそれがあると、米政府の憂慮を表明した。

「ホロコーストを否定したり矮小化する企ては扇動的で嫌悪すべきものだ。公的機関と市民社会はこうした不快な発言を奨励すべきではなく、強く非難すべきだ」

 ニューヨーカー誌の先月号のインタビューで、イランのジャバド・ザリフ外相は、コンテストは非営利団体の主催によるもので、イラン政府は関与していないと言った。しかし、ショジャエイタバタベイも、彼と共にコンテストを企画した亡命イラン人ジャーナリストのアイダ・カジャルも、イラン政府は無関係かと聞かれてノーと答えている。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

トランプ氏、FRB次期議長の承認に自信 民主党の支

ワールド

エプスタイン文書追加公開、ラトニック・ウォーシュ両

ワールド

再送-米ミネソタ州での移民取り締まり、停止申し立て

ワールド

移民取り締まり抗議デモ、米連邦政府は原則不介入へ=
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市 vs 中国
特集:高市 vs 中国
2026年2月 3日号(1/27発売)

台湾発言に手を緩めない習近平と静観のトランプ。激動の東アジアを生き抜く日本の戦略とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から脱却する道筋
  • 2
    関節が弱ると人生も鈍る...健康長寿は「自重筋トレ」から生まれる
  • 3
    世界初、太陽光だけで走る完全自己充電バイク...イタリア建築家が生んだ次世代モビリティ「ソラリス」
  • 4
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 5
    中国がちらつかせる「琉球カード」の真意
  • 6
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
  • 7
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 8
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 9
    【銘柄】「大戸屋」「木曽路」も株価が上がる...外食…
  • 10
    「着てない妻」をSNSに...ベッカム長男の豪遊投稿に…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 3
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界でも過去最大規模
  • 4
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
  • 5
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から…
  • 6
    一人っ子政策後も止まらない人口減少...中国少子化は…
  • 7
    スペースXの宇宙飛行士の帰還が健康問題で前倒しに..…
  • 8
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵…
  • 9
    町長を「バズーカで攻撃」フィリピンで暗殺未遂、大…
  • 10
    秋田県は生徒の学力が全国トップクラスなのに、1キロ…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 6
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 7
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 8
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中