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中国が見失うアイデンティティー

2010年1月22日(金)15時08分
メリンダ・リウ(北京支局長)

 中国政府の指導部のなかには、中国には国際社会で今よりはるかに大きな責任を担うだけの準備ができていない、と考えている者もいる。だが「中国に能力以上に背伸びをするよう望んでいる人々もいる。中国の成長を抑えたいからだ」と、清華大学の閻は言う。

精神分析医が必要かも?

 シャンボーは「中国国内ではこうした問題をめぐって大きく意見が分かれている」と指摘。オバマ訪中を前に、両国をこう皮肉った。「(米中首脳会談には)精神分析医も同席させるべきかもしれない。精神的な傷を抱えて、どっちつかずで、統合失調症的なこの2つの国を分析してもらうためだ」

 国際社会は、多くの問題でアメリカと中国が協力することを望んでいる。世界的な景気回復(これには中国が米国債を買い続けることが求められる)や、反抗的な北朝鮮への対処といった問題では、特にそうだ。

 アメリカと中国がそのことを認識すれば、一触即発のタイヤ貿易摩擦や、互いの通貨の価値をめぐる意見の不一致、先進国と途上国の温暖化対策をめぐる意見の隔たりを、少なくとも取り繕おうという気になるはずだ。

 オバマの中国訪問中、両国当局者は意見の食い違うこれらの問題について話し合った。もちろん、画期的な進展があるとは誰も期待していなかった。

[2009年12月 2日号掲載]

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