最新記事

AI

メタ、生成AI特化の専門組織を発足へ...インスタなどに活用──MSやグーグルに対抗

2023年3月1日(水)09時00分
冨田龍一
メタ

REUTERS/Yves Herman/File Photo

<「メッセンジャー」、「インスタグラム」、「ワッツアップ」といった製品に役立てる>

メタのマーク・ザッカーバーグCEOは現地時間2月27日(以下、すべて現地時間)、コンテンツを自動生成するAIを製品に取り入れるため、専門組織を発足すると明らかにした。

ザッカーバーグによると、メタでは「ChatGPT」のように音声、コード、文章、画像、動画などを生成できるAIを開発中。フェイスブックへの投稿でこのように説明した。

「まず、生成AIの研究に取り組んでいる数多くのチームを1つの組織にまとめる。開発した生成AIを活用し、さまざまな製品を通じて優れたユーザー体験を提供していく」

ザッカーバーグによると、開発した生成AIによる文章生成は「メッセンジャー」や「ワッツアップ」、画像生成は「インスタグラム」のフィルターや広告などに役立てる。また「長期的にはさまざまな方法で人々を助けるAIペルソナを開発する」という。

CNBCが報じたところによると、新組織のトップはCPO(Chief Product Officer:最高製品責任者)のクリス・コックスが務めることとなるようだ。

メタは2月24日にも、20言語に対応した大規模言語モデル「LLaMA」を開発者向けに提供すると発表。ザッカーバーグはこう話していた。

【関連記事】メタ、対話型AIを公開──「ChatGPT」やグーグル「Bard」に対抗

「(大規模言語モデルは)文章の生成、対話、情報の要約だけでなく、数学の定理を解いたりタンパク質の構造を予測したりといった、より複雑な作業でも活用できる可能性を示した。メタはこのオープンな研究モデルにコミットしている」

マイクロソフトは検索エンジン「Bing」などに対話型AIを導入済みで、グーグルもその競合サービスとなる「Bard」を開発中。メタも本格参入することで、大手テック企業による生成AI領域での競争は今後も激化していきそうだ。

ニューズウィーク日本版 ガザの叫びを聞け
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年12月2日号(11月26日発売)は「ガザの叫びを聞け」特集。「天井なき監獄」を生きる若者たちがつづった10年の記録[PLUS]強硬中国のトリセツ

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米政権、「第三世界諸国」からの移民を恒久的に停止へ

ビジネス

東京海上、クマ侵入による施設の損失・対策費用補償の

ワールド

新興国中銀が金購入拡大、G7による凍結資産活用の動

ワールド

中国万科をS&Pが格下げ、元建て社債は過去最安値に
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ガザの叫びを聞け
特集:ガザの叫びを聞け
2025年12月 2日号(11/26発売)

「天井なき監獄」を生きるパレスチナ自治区ガザの若者たちが世界に向けて発信した10年の記録

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 2
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファール勢ぞろい ウクライナ空軍は戦闘機の「見本市」状態
  • 3
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果のある「食べ物」はどれ?
  • 4
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 5
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 6
    がん患者の歯のX線画像に映った「真っ黒な空洞」...…
  • 7
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    「攻めの一着すぎ?」 国歌パフォーマンスの「強めコ…
  • 10
    7歳の娘の「スマホの検索履歴」で見つかった「衝撃の…
  • 1
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 2
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 3
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やってはいけない「3つの行動」とは?【国際研究チーム】
  • 4
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 5
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 6
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 7
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベー…
  • 10
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中