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人もペットも安心...和光紙器の避難所用ペットケージ「わんボールケージ」 にみる環境負荷抑制へのこだわり

2025年12月10日(水)13時00分
ニューズウィーク日本版編集部SDGs室 ブランドストーリー
避難所用のペットケージ「わんボールケージ」

2025年に完成した避難所用のペットケージ「わんボールケージ」

<ペットは家族、動物は苦手...どんな人でも安心して避難所で過ごすことができるよう和光紙器が開発した「避難所用ペットケージ」は、ペットにとって快適であるだけでなく、使用後に全ての素材を再資源化することも可能な環境負荷の少ない防災グッズだ>

日本企業のたとえ小さな取り組みであっても、メディアが広く伝えていけば、共感を生み、新たなアイデアにつながり、社会課題の解決に近づいていく──。そのような発信の場をつくることをミッションに、ニューズウィーク日本版が立ち上げた「SDGsアワード」は今年、3年目を迎えました。

私たちは今年も、日本企業によるSDGsの取り組みを積極的に情報発信していきます。

◇ ◇ ◇


地震、台風、それに豪雨──自然災害が頻発する日本では、被災地の避難所の様子が報じられることが珍しくない。

こうしたとき、災害の脅威から逃れなければならないのは人間だけではない。環境省はペットの飼い主に対し、同行避難を呼び掛けている。これはペットの負傷や死亡を防ぐためであることはもちろん、救出・保護にかかる労力を削減することや、放浪動物による人への危害を発生させないことにもつながる。

一方で、ペット連れで安心して過ごせる避難所は多くない。日常的に動物に接している飼い主にとっては問題なくとも、動物が苦手な人やアレルギーを持つ人にとっては、同じ空間で過ごすこと自体が大きなストレスとなる。苦情やトラブルも少なくない。

そんななか、ペットを家族と考える人も動物が苦手な人も安心して避難所で過ごせるよう「避難所用ペットケージ」を開発し、その環境負荷の少なさにまでこだわっているのが和光紙器株式会社だ。

ポリエコレン技術と段ボール加工技術を取り入れて

埼玉県川口市に本社を置く和光紙器は、段ボール製品や発泡緩衝材など包装資材の開発・製造・販売を手掛ける企業だ。包装資材は製品を守る重要な存在である一方、使用後は不要となる存在。それゆえ、「将来的に環境への課題になる可能性」を感じていたという同社では、早くから資源循環型のものづくりを目指して議論が進められてきた。

同社の開発した廃棄プラスチックを主原料とする素材「ポリエコレン」は、何度でもリサイクルして使用することができるため、CO2排出削減にも貢献している。この素材を応用した防災グッズの開発にも注力しており、代表的な製品に「ポリエコレン担架」がある。

また、長年培ってきた段ボール加工のノウハウを活かした防災グッズも手掛けている。段ボール製のベッドやトイレはコンパクトに収納することができ、緊急時に簡単に組み立てられ、リサイクルもしやすい。

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小学校の出前授業での一幕。先生が乗って段ボールに乗り、その強さを体験

そして2025年には、避難所用環境配慮型ペットケージ「わんボールケージ」をペット専門家とともに共同開発した。同社のポリエコレン技術と段ボール加工技術の両方が投入された商品で、ケージ本体は段ボール、トイレ用トレーはポリエコレン製となっており、ここでも使い捨てではなく再び資源へ循環させる仕組みを実現している。

「包装資材のノウハウ、そして人の防災への考えをもとに開発を進めていましたが、想像以上に難しく、試行錯誤の連続でした」と、代表取締役の本橋志郎氏は振り返る。

「そんななか、地域とのつながりからペットショップ運営会社との共同開発が実現しました。開発の過程で、私たちが考えきれなかった"ペットの視点"を学ぶことができ、行動特性や安心できる空間づくり、安全性や音への配慮など、多くの新しい発見がありました」

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