最新記事
建築

教室は26度以下であるべき...伝統素材でエアコンなしでも涼しく、温暖化時代の新学校建築

2025年7月20日(日)18時21分

<粘土で建築>

地熱を利用した冷却技術からスマートガラスに至るまで、温度を調整する機能を持つシステムや製品が各所で開発されている。

他方でドイツの建築家のアンナ・ヘリンガー氏は、持続可能な建築にするには地元の材料を使うことが必要だと主張する。

バングラデシュからガーナまで各所での学校を設計してきたヘリンガー氏は、泥を使った建築で知られている。泥はローテクの素材だが、ハイテクの機能を発揮するという。

ヘリンガー氏は「農民に聞けば、泥でできた家は夏に涼しいと教えてくれる」と話し、粘土は湿度のバランスを取ると指摘する。湿度は、極端な暑さや寒さの中で体が受ける不快感をさらに悪化させる。

ヘリンガー氏は「建築家は往々にして専門的になりすぎるが、解決策が目の前にあることもある」と話す。タンザニアでは、村人たちがステータスのためコンクリートの家を建てても、夜は泥でできた小屋に寝に行くと教えられたという。

一般的な認識とは異なり、土壁が雨で溶けることはないとヘリンガー氏は言う。浸食を防ぐためのシンプルな技術があり、自然の結晶化のプロセスに伴い、時間が経つにつれて壁が強化されていくのだ。

へリンガー氏は「粘土は弱い素材という烙印を押されてきたが、あらゆる文化や気候の地域に建てられてから数百年がたつ泥製の建物がある」と指摘し、自身が20年前に建てた学校はほとんど補修が必要ないと明かした。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

英アストラゼネカ、中国に150億ドル投資 スターマ

ワールド

米ウェイモの自動運転車、小学校付近で児童と接触 当

ワールド

独首相、ルールに基づく国際秩序強調 「関税の脅しに

ビジネス

中国、不動産業界締め付け策撤廃と報道 関連銘柄急伸
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市 vs 中国
特集:高市 vs 中国
2026年2月 3日号(1/27発売)

台湾発言に手を緩めない習近平と静観のトランプ。激動の東アジアを生き抜く日本の戦略とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界でも過去最大規模
  • 3
    町長を「バズーカで攻撃」フィリピンで暗殺未遂、大胆な犯行の一部始終を捉えた「衝撃映像」が話題に
  • 4
    パキスタン戦闘機「JF17」に輸出交渉が相次ぐ? 200…
  • 5
    秋田県は生徒の学力が全国トップクラスなのに、1キロ…
  • 6
    スペースXの宇宙飛行士の帰還が健康問題で前倒しに..…
  • 7
    一人っ子政策後も止まらない人口減少...中国少子化は…
  • 8
    人民解放軍を弱体化させてでも...習近平が軍幹部を立…
  • 9
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 10
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 3
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 4
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 5
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味…
  • 6
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な…
  • 7
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 8
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 9
    一人っ子政策後も止まらない人口減少...中国少子化は…
  • 10
    スペースXの宇宙飛行士の帰還が健康問題で前倒しに..…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 6
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 7
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 8
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 9
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
  • 10
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中