最新記事
日本企業

ニンテンドースイッチのお墨付き...ゲーム業界×肢体不自由者の入力支援で大注目の日本企業「テクノツール」とは?

Accessing the Possibilities

2025年3月27日(木)12時21分
岩井光子(ライター)
テクノツール代表取締役の島田真太郎

テクノツール代表取締役の島田真太郎 COURTESY OF TECHNOTOOLS

<「死にゲー」攻略の天才的ゲームセンスを開花させた当事者も。ゲームから一般企業への就労へとつながる「本当の可能性」>

障害者の操作上の困難を機器の工夫で支援することを「アシスティブ・テクノロジー(assistive technology)」(以降AT)と呼ぶ。

東京都稲城市にあるテクノツールは、機械設計エンジニアだった島田努が重度障害のある娘を亡くしたことを機に1994年に設立。入力インターフェースの操作が困難な障害者のための支援デバイスや点字の読み書きを支援する編集システム、腕の動きを補助するアームサポート機器などを開発・販売してきた。


大学卒業後、電子部品メーカーの営業職として働いていた息子の島田真太郎は2012年にテクノツールに入社。前職を生かし、アームサポート機器の営業や販路開拓に従事した後、21年に代表取締役に就任した。

真太郎はATが広げた重度肢体不自由者の可能性を、その先の社会参加や就労に結び付けられないかと考えた。

ATはテクノロジー面が強調されがちだが、実際は病や障害の種類、その進行度、本人の生活歴や環境などさまざまな要素を考慮する必要があり、サービス面がより重要になる。

「弊社のターゲットは主に重度肢体不自由者。市場は非常に小さく、ニーズもさまざまなので、そもそも同業他社との競争よりも当事者一人一人の生活や未来にフォーカスしてきた」と広報部の干場慎也は説明する。

東京アメリカンクラブ
一夜だけ、会員制クラブの扉が開いた──東京アメリカンクラブ「バンケットショーケース」で出会う、理想のパーティー
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

独IFO業況指数、11月は予想外に低下 景気回復期

ワールド

和平案巡り協議継続とゼレンスキー氏、「ウクライナを

ワールド

中国、与那国のミサイル配備計画を非難 「大惨事に導

ワールド

韓国外為当局と年金基金、通貨安定と運用向上の両立目
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナゾ仕様」...「ここじゃできない!」
  • 2
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 3
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネディの孫」の出馬にSNS熱狂、「顔以外も完璧」との声
  • 4
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後…
  • 5
    「搭乗禁止にすべき」 後ろの席の乗客が行った「あり…
  • 6
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】いま注目のフィンテック企業、ソーファイ・…
  • 9
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 10
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 5
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 8
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 9
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 10
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 10
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中