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2.8億円を投じても回収しきれない...長崎県対馬の海洋ごみ問題と、日本人の「海離れ」

2024年7月15日(月)18時10分
小泉淳子(編集者)

長崎県対馬の豊かな自然

南北に長い対馬の中間に位置する烏帽子岳展望台から眺めると、今も古来と変わらない美しい海の風景が広がっている Photo: Yuichiro Hirakawa

「地球に海が誕生する歴史から海の生き物たちの生態、海と関わる人たちの仕事図鑑など、海についてもっと知りたい!という気持ちが芽生えるような本の構成になっています。まずは未来の担い手である子どもたちに、海に対する理解を深めてもらいたい」と、Think the Earth理事の上田壮一さんは言う。

Think the Earthはこれまで書籍やワークショップなどを通じ、社会や環境の問題を自分ごととして捉えてもらう活動を行ってきた。近年では、持続可能な社会をつくるための学びを実践する先生たちを支援する「SDGs for School」という活動に力を入れている。

2018年にはビジュアルブック『未来を変える目標 SDGsアイデアブック』(紀伊國屋書店)を刊行。書店で販売するとともに、教材として学校に無償で本を届けるというユニークなプロジェクトを実施し反響を呼んだという。本を寄贈した学校は2023年度までに累計1600校に達している。『あおいほしのあおいうみ』でも同様に、学校への寄贈を行う計画だ。

「本が完成したら、教師や生徒たちが一緒に考える場作りやフィールドワークも実践したいと思っています」と上田さんは言う。

「『海と日本人』に関する意識調査」によれば、「海に関する情報を得ている」人は、「海を守る行動」への意識も高いという結果が出ている。『あおいほしのあおいうみ』を読んだ子どもたちが、海を守る行動につなげてくれることを願う。


Think the Earthでは、制作中のビュアルブックを全国の教育現場に届けるために、最低限必要な印刷費や送料にかかる経費をゴールに、8月29日までクラウドファンディングを実施している。まずは100校に届けることが目標だ。

詳細は、READYFOR の「海と環境がテーマのビジュアルブックを教育現場に届けたい!」にて。

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