最新記事
筋トレ

背中を制する者が身体を制する...関節と腱を壊さないための「深層筋」論

2026年2月7日(土)10時20分
ポール・ウェイド (元囚人・キャリステニクス研究家)

最終的に、椎間板が弱い位置に「固定」され、歩く時に片方に傾く姿勢になったり、体の歪みにつながったりする。行き着く先が、痛み、ヘルニア、動かない体だ。

運動することなどできなくなる。アレクサンダー・テクニック、フェルデンクライス・メソッド、ピラティスのような疼痛緩和療法が、姿勢を正し、脊柱を強くしようとする理由は、ここにある。


脊柱周りにある深層筋を鍛えることが背中の痛みを和らげ、機能を回復させる唯一の方法なのだ。医者に痛みを訴えると、何らかの痛み止めが出るだろう。しかし、それは症状を一時的に隠すだけのものだ。

背中の痛みの原因となる深層筋の弱さを克服し、生涯にわたってそれと決別する治療法がある。ブリッジだ。前作『プリズナートレーニング 圧倒的な強さを手に入れる究極の自重筋トレ』でも、ブリッジについて1章を費やしている。

体深くにある脊柱周りの筋肉は、健康的な強さを手に入れるという意味で、胸筋や上腕二頭筋の100倍も重要なものになる。

現代のアスリートはこれらの筋肉を無視するが、前世代のアスリートは、背中がパワフルであることを誇りにしたものだ。


ポール・ウェイド(PAUL"COACH" WADE)
元囚人にして、すべての自重筋トレの源流にあるキャリステニクス研究の第一人者。1979年にサン・クエンティン州立刑務所に収監され、その後の23年間のうちの19年間を、アンゴラ(別名ザ・ファーム)やマリオン(ザ・ヘルホール)など、アメリカでもっともタフな監獄の中で暮らす。監獄でサバイブするため、肉体を極限まで強靭にするキャリステニクスを研究・実践、〝コンビクト・コンディショニング・システム〟として体系化。監獄内でエントレナドール(スペイン語で〝コーチ〟を意味する)と呼ばれるまでになる。自重筋トレの世界でバイブルとなった本書はアメリカでベストセラーになっているが、彼の素顔は謎に包まれている。


newsweekjp20250825093603.png

 『プリズナートレーニング 超絶!! グリップ&関節編 永遠の強さを手に入れる最凶の自重筋トレ
  ポール・ウェイド [著]/山田雅久 [訳]
  CEメディアハウス[刊]


(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)


【関連記事】
最強の筋トレは「ブリッジ」だった...健康寿命を左右する「背骨の守り方」とは?
なぜ筋トレは「自重トレーニング」一択なのか?...筋肉は「神経の従者」だった
「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する

ニューズウィーク日本版 BTS再始動
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年3月31号(3月24日発売)は「BTS再始動」特集。7人の「完全体」で新章へ、世界が注目するカムバックの意味 ―光化門ライブ速報―

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

シェルCEO、欧州のエネルギー不足「来月にも」 影

ワールド

米、キーストーンXL一部復活計画の許可巡りカナダと

ビジネス

ノルウェー政府系ファンド、AIの投資判断を一部容認

ワールド

法律上できないことあると米側に説明、法律は憲法含む
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:BTS再始動
特集:BTS再始動
2026年3月31日号(3/24発売)

3年9カ月の空白を経て完全体でカムバック。世界が注目する「BTS2.0」の幕開け

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中国の公衆衛生レベルはアメリカ並み...「ほぼ国民皆保険」を達成した中国の医療保険の実態とは
  • 2
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」モナコ舞踏会に見る富と慈善
  • 3
    【クイズ】2年連続で「世界幸福度ランキング」で最下位になった国はどこ?
  • 4
    レストラン店内で配膳ロボットが「制御不能」に...店…
  • 5
    イランは空爆により核・ミサイル製造能力を「喪失」…
  • 6
    スペイン王室、王妃と王女の装いに見る「母から娘」…
  • 7
    「買ったら高いじゃん?」アカデミー賞会場のゴミ箱…
  • 8
    「日本人のほうが民度が低い」を招いてしまった渋谷…
  • 9
    表情に注目...ニコール・キッドマン、大富豪夫妻から…
  • 10
    まずサイバー軍が防空網をたたく
  • 1
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期スペイン女王は空軍で訓練中、問われる「軍を知る君主」
  • 2
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え時の装いが話題――「ファッション外交」に注目
  • 3
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が発生し既に死者も、感染源は「ナイトクラブ」
  • 4
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
  • 5
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 6
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する…
  • 7
    【衛星画像】イラン情勢緊迫、米強襲揚陸艦「トリポ…
  • 8
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ…
  • 9
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 10
    「マツダ・日産・スバル」が大ピンチ?...オーストラ…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 8
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 9
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 10
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中