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推し

なぜ人は「推し」を必要とするのか?......流行の裏にある心の科学

2026年1月28日(水)13時40分
鈴木 亜佐子 (スタンフォード大学認定コンパッションアンバサダー*東洋経済オンラインからの転載)


現代は、映画館に行かなくても、スマホやパソコンで手軽に感動的なコンテンツに触れられる時代。「泣くこと」は、自分の中に溜まった感情をやさしく洗い流す、立派な感情的セルフケアです。

リラックスしたい夜や、気分がふさぎ込んだときこそ、あえて「泣ける時間」を自分にプレゼントしてみてはいかがでしょうか。


推し活がくれる、心のエネルギーチャージ

あなたには、好きなアーティストやスポーツ選手、キャラクターなど、"推し"はいますか? "推し"の存在は、ときに言葉にならないほどのエネルギーと希望を与えてくれます。

「『推し活』はただの趣味じゃない!」

と力説するのは、GLAYの熱狂的なファンであり、大手メーカーに勤める宮本さん。あるとき、どうしてもライブに行きたくて「この日、休めないなら仕事を辞めます」と上司に直談判したこともあるといいます。

「子どもがいる人にとっての運動会やお遊戯会と同じくらい大切なもの。それが私にとっての推し活なんです」

彼女は、GLAYの音楽に支えられながら日々の仕事にも全力投球し、結果的に異例のスピードで昇進を果たしました。近年では、「推し活」がメンタルヘルスに与える影響も注目されています。山口県立大学の調査では、「推し活によって前向きな気持ちになった」「生きるのが楽しくなった」と感じる人が多数を占めていました。

また、「仕事のモチベーションが上がった」「自分にとっての癒しの時間になった」といった声もありました。好きなスポーツ選手を応援することも、心のエネルギーを満たす一つです。

たとえば、2014年のソチ五輪の浅田真央さんの演技。ショートプログラムでの失敗から一転、翌日のフリーでは奇跡のような演技を見せてくれました。その姿に、テレビの前で涙を流した人も多かったのではないでしょうか。

努力する人が逆境を乗り越える瞬間は、私たち自身に「自分も頑張ろう」と前向きな力を与えてくれます。それが、推し活の最大の力かもしれません。

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※当記事は「東洋経済オンライン」からの転載記事です。元記事はこちら
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