名探偵シャーロック・ホームズの強み「水平思考」とは何か?...7つの難問でわかる「凡人と天才」の差

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<シャーロック・ホームズの強みは「水平思考」ができること。思い込みにとらわれなければ、見逃しがちな情報にも気がつける>
「思い込み」にとらわれていると、事実でない情報を信じてしまいかねない。大事なのはさまざまな角度の視点を意識し、もしも自分が間違っていたら、そこから学ぶことだ。
イギリスのノンフィクション作家ダニエル・スミス(Daniel Smith)が執筆した『あらゆる問題を解決できる シャーロック・ホームズの思考法』(かんき出版)から、柔軟な考え方が求められる7つの問題を出題する。あなたは何問解けるだろうか。
※本記事では書籍の内容を一部編集して紹介します。
オープンな姿勢が、突飛な真実に気づかせる
目の前の状況に応じて、どんな役でも堂々とした口調で演じてみせることにかけては、ホームズの右に出る者はいないだろう。
つまり、ひそかに計画を準備していても、自身の置かれた立場に合わせて、自在にシナリオを書き換える。どれだけ奇妙な事態になろうと、たとえ予想外の出来事が起きようと、あらゆる突飛な可能性に備えてつねにオープンな姿勢を保っている。
普通に考えたらありそうになくても、ぜったいにありえないわけではないとホームズは気づいていたのだ。そうした柔軟な考え方が、多くの事件を解決するのに欠かせなかった。
私たち凡人はというと、仮説が粉々に打ち砕かれてしまったら、不意をつかれて取り乱すだろう。新たな状況に対処したり、新たな情報を整理したりできなくなる。
たいていの場合、自分が正しいと思いこんでいるせいで、本当は間違っているかもしれないとは考えも及ばない。歴史を見れば、オープンな姿勢に欠ける例には事欠かない。