髪にも「日焼け止め」を使うべきなのか?...専門家が語る、紫外線と頭皮ダメージ
Viral Trend Says You Should Put SPF in Your Hair—Experts Agree
頭皮を守るべき理由
高級理美容製品を取り扱う「Barber Surgeons Guild」社の顧客サービス部長のアレクシア・ドノバン氏は、頭皮の保護は見た目だけではなく、健康の問題だと強調する。
「何よりもまず、頭皮の皮膚がんを予防することが重要です。(...)髪が薄い人は防御する部分が少なく、紫外線の影響を受けやすい。頭皮が見える部分が多いほど紫外線対策が重要になります」
紫外線は炎症を引き起こし、髪のタンパク質を分解し、[毛髪を包み込み、成長を支える皮膚組織の]毛包(もうほう)を弱らせることで薄毛や切れ毛を悪化させる。
ジョージタウン大学メディカルセンターのレイヴァ・カンナ医師も同意する。慢性的な紫外線の曝露は光老化や日光角化症、[悪性黒色腫(メラノーマ)以外の皮膚がんである]非黒色腫皮膚がんのリスクを高めるとして、次のように指摘する。
「髪の毛幹では、紫外線B波(UVB)が構造的にも化学的にも変化を引き起こし、[肌トラブルを防ぐアミノ酸の一種である]システインの酸化、タンパク質の劣化、キューティクルの損傷を招く。これが髪のツヤの喪失、もろさ、切れ毛、色あせにつながります」
髪は「完全バリア」ではない
スキンケアに関する情報を提供するアプリ「OnSkin」の生化学者で美容エステティシャン資格を持つバレリー・アパロヴィッチ氏は、髪が紫外線からある程度は頭皮を守るものの、その効果は限定的で、特に細くて明るい髪や薄毛の人には不十分だとして次のように述べる。