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皮膚がん

「SPF50でも不十分?」...皮膚科専門医が明かす「紫外線との正しい付き合い方」とは

From Tanning Beds to SFP, America's Leading Skin Surgeons Debunk Sun Myths

2025年8月8日(金)11時30分
キャサリン・ファン

「皮膚にできものがあり、徐々に大きくなる、出血しやすい、痛みがある、といった症状があれば、すぐ皮膚科を受診してください」

デイビス医師(リージェンシー・スペシャリティーズ)によれば、皮膚がんの多くは、痛みも違和感もないため、気づかれにくい。また、メラノーマは「黒または茶色」と誤解されがちだが、実際には「ピンク色や肌色」の場合もある。


「何か変だと思ったときが、行動すべきときです。怖がって放置する人もいますが、そういうケースほど後になって後悔します。『放置しても害はない』とか『様子を見ればいい』という医師もかつてはいました。しかし実際には、がんは放置しても小さくはなりません。脂肪層を越えて筋肉や骨にまで達し、結果的に化学療法や放射線治療が必要になることもあるのです。そうなれば人生が一変します」

一方で、グリーンウェイ医師(スクリプスMDアンダーソンがんセンター)はスキンケアへの関心の高まりに希望を感じているという。

「メラノーマ(悪性黒色腫)の死亡率と同じくらい、有棘細胞がんでも命を落とす人は多いのですが、今は医療関係者も患者も、しっかり注意を払うようになってきました」

文化的な変化も前向きな材料だ。韓国発のスキンケアの人気や、アジア圏に根強い「美白志向」の影響が、アメリカにも広がる可能性にユー医師(ノースウェスタン記念病院)は、次のように期待を寄せる。

「アジアで浸透している『紫外線を避ける文化』が、旅行やSNSの影響でアメリカでも普及するかもしれません」

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