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運動中の「正しい糖分」の摂り方とは?...「即効性のあるエネルギー源」にも欠点がある

2025年5月17日(土)08時40分
デイヴ・アスプリー(起業家、投資家、「ブレットプルーフ」創設者)
糖分

stevepb-pixabay

<タンパク質の糖化は炎症を引き起こす副産物や大量のアンモニアを発生させる。体はゆっくりと回復していくが、ひどい苦痛がいつまでも続く理由について...>

ファスティングはツラいものではなく、やっていて楽しくなるもの。数々のダイエットに挫折してきた著者が、「ファスティング」を再定義。

シリコンバレー式 心と体が整う最強のファスティング(CEメディアハウス)より第6章「健康で強い身体を作るためのファスティング」を一部編集・抜粋。


 
◇ ◇ ◇

持久性アスリートならば誰もが何のことだかわかると思う。ハンガーノックは筋肉が蓄えられていた糖を使い果たしてしまったときに起こる、気分の悪い状態のことを言う。

ハンガーノックは絶対にごめんこうむりたい。体が震え、吐き気がしてくる。何も考えられなくなり、脳は機能停止に陥る。

とにかく胎児のような格好で丸くなって横になりたい。出せる力はみじんも残っていない。これはただの妄想などではない。ファスティング未経験者や代謝の柔軟性がない人に、ハンガーノックは現実に起きる。まさに八方ふさがりの状態。

そこから抜け出すには糖を摂るよりほかない。なぜなら、そうした人たちの体は糖以外のものをエネルギー源だと思っていないし、たとえすぐにファスティングを始めたとしても、体がケトン体を生成しはじめるのに4日程度かかるからだ。

スポーツドリンクの代わりにステーキでお腹を満たそうとしても(160㎞の自転車レースの最中に、どうにかしてステーキを手に入れられると仮定してだが)、ハンガーノックには効果がない。糖からエネルギーを引き出すのに慣れた体は、どうにかして糖を得ようとする。

ステーキを食べると、代謝はこれ幸いとあなたのためにタンパク質を糖に変換するようになるだろう。

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