「春はサイクリングの季節」膝の負担も少なく身体能力を高められる自転車の驚きの健康効果
【「軽めのギアでペダルを高回転でこぐ」のがコツ】
まず、「主観的な疲労度」について見ていきましょう。実験の結果、いずれの運動強度でも、サドルが高い方が主観的な疲労感は低くなるという結果が出ました。次に、生理的な疲労について見ていきましょう。
筋肉の疲労を測る目安に、血液中の「乳酸値」があります。乳酸値は高い方が筋肉が疲労していることになります。運動強度の低いI、IIでは、血液中の乳酸値はあまりかわりません。
しかし、運動強度が高くなるIII、IVでは、サドルの高さによって、乳酸値に大きな差が表れ、サドルを推奨の高さにした方が疲れにくいことが見て取れます。
なぜ、この差が生まれるのでしょうか。サドルが低い場合、高い場合に比べてひざがより深く曲がった状態で力を入れることになります。これにより血管が圧迫されて、脚の血流が滞りやすいからだと考えられます。
「疲れないで運動強度を高める」自転車の乗り方で、もうひとつ重要なポイントがあります。それが、ペダルの回転数です。結論からいうと、乳酸をためずに脚が疲れないようにするコツは、「軽めのギアでペダルを高回転でこぐ」ことです。

【意識せずこぐと「1分間に55~60回転」】
人には左右の脚を交互に動かすさいの固有のリズムがあります。そのため、とくに意識せずにペダルをこぐと、軽めのギアでも1分間に55~60回転にしかなりません。最初は65回転を目標にしてください。慣れてきたら、1分間に70~75回転を目指しましょう。
ペダリング技術に長けたサイクリストたちは、1分間のペダル回転数が90回以上という高速回転を好みます。これはエネルギー消費量が少なくなるからだと以前は考えられていました。
しかし私たちの実験結果は、エネルギー消費量がもっとも少なくなるのは1分間に70回転、筋放電量増加率(*値が小さいほど乳酸がたまらず脚が疲労しにくい状態だと考えられる)がもっとも小さくなるのは80~90回転でした。
サイクリストはエネルギー消費量よりも脚が疲労しにくいことを優先して、ギアの重さとペダル回転数を選んでいるようです。80~90回転という高速回転により、筋放電量増加率は最も低くなって脚は疲労しにくくなり、酸素消費量は上昇して心拍数が上がり運動強度は高くなっています。
サイクリストたちは、まさに「疲れないで運動強度を高める」自転車の乗り方を実践しているのです。
【歩行よりも自転車のほうが血糖値は下がる】
歩行と自転車の糖代謝に対する効果を比較してみましょう。有酸素性のエネルギー代謝では、糖質や脂質が酸素と反応して二酸化炭素と水ができます。安静時には糖質と脂質は同じくらいの比率で使われていますが、運動を始めてその強度が強くなるにつれて糖質が使われる比率が高くなります。
糖質と脂質がどれくらいの割合でエネルギー源として使われているかは、呼吸で排出された二酸化炭素と吸収された酸素の体積比で知ることができます。その比を「呼吸商」と呼びます。
同じ強度の運動をした場合に、歩行と自転車運動では、どちらの方が糖を使う割合が高くなるのでしょうか。私たちは、糖尿病患者9名と健康な成人10名にご協力いただき、実験室で歩行と自転車運動を行ったときの呼吸商を測定しました。すると、糖尿病患者と健康な成人のどちらのグループも、いずれの運動強度でも、歩行より自転車運動の方が呼吸商の数値が高くなりました。
この結果は、同じ運動強度では、歩行よりも自転車運動の方が糖をたくさん消費して血糖値を下げる効果があることを示しています。
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