ミレニアル世代は「途中で成長が止まった」大人ばかり?....「サクラメント」が問う親世代との「ギャップの正体」は?
Arrested Development

元子役のイメージが強いアンガラノだが、本作では監督と脚本もこなした TAYLOR HILLーFILMMAGIC/GETTY IMAGES
<私たちの年の取り方は親世代とはどう違う? 『サクラメント』でそう問うた監督・主演のマイケル・アンガラノに聞く>
年を取るにつれて、私たちは親に似てくるものなのだろうか。そうでないとしたら、私たちの年の取り方は親たちとどう違うのだろう。それこそが、マイケル・アンガラノ(Michael Angarano)が監督、脚本、主演を務めた映画『サクラメント(Sacramento)』で描こうとしたテーマだ。
「私の両親は19歳で結婚し、30歳の頃には3人の子供がいて、自分たちで商売を始めていた。でも私は、30歳の時にセラピーに行き始めた」
映画では、子供の頃から仲のいいリッキー(アンガラノ)とグレン(マイケル・セラ、Michael Cera)が成り行きで自動車の旅を始める。その途中で、自分たちも年を取ると変わっていくという現実を突き付けられていく。本誌H・アラン・スコットがアンガラノに話を聞いた。
──『サクラメント』の着想はどこから?
脚本を共同で書いたクリス・スミス(Chris Smith)と一緒に9〜10年前、(別の作品の)パイロット版を作ったけど、テレビ局に買ってもらえなくてね。その後ちょっとへこんだ気分で2人で出かけた。
車で高速道路に乗って「(米カリフォルニア州)サクラメントに行きたいか?」「知らない場所を目指す長旅に出ようぜ!」って流れになったんだ。
それがほぼそのまま、今回の映画の場面になった。そこから7年以上かけて、2人で一緒に脚本を書いた。書いていくうちに自然と出てきたのが、男として成長することというテーマ。ストーリーの全体像が見えてきたのは最後の2〜3年になってからだ。