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「もう遅いなんてない」91歳トライアスロン・レジェンドの毎日食べている食事メニューのヒミツ

2024年10月31日(木)11時10分
桜井 美貴子(ライター・編集者)*東洋経済オンラインからの転載

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冷蔵庫にストックしている野菜。一人暮らしとは思えない量だ(撮影:風間仁一郎)

20年以上続けているこの食事のおかげで、練習の疲れもそれほど残らず、体力も維持できている。質のいい睡眠を8時間たっぷりとり、寝起きはやや悪いが寝つきはいい。この食事が自分にとってベストだという実感がある。

91歳という年齢を考えたら食べすぎだという指摘も受けるが、「無理はしていない。食べられちゃうから食べているんです」と意に留めない。

【何歳でも「今さらもう遅い」なんてない】

80代前半が絶好調だったという常人離れしたパワーを持ち、生活のすべてがトライアスロンのためと断言する稲田さん。だがその一方で、「90代に入り、やはり筋肉の落ち方も激しくなってきた」と老いに向かう体の変化も意識している。

しかし、「だから日常の些細な行動でも、常に筋肉に意味がある動きにしようと心がけています。老い先短いから、ムダな時間やコトなんて1つもないんだ」と常に前向きだ。

包丁を使うときは指先の運動。歩くときはちょっと早足にしたり、ドスンドスンと足裏をたたきつけて、骨に刺激を与えたりする。筋トレ感覚で利き手ではない手も使ってみる。スーパーの買い物では、毎回荷物の持ち方を変えてみる。

「筋肉を鍛えるというよりも、使っていない筋肉に刺激を与えて目覚めさせるという感覚です。持ち主が使わないと寝てしまう筋肉の目を覚まさせる。70歳でも80歳でも、意識して刺激を与えれば寝ていた筋肉も目覚めるんですよ」

稲田さんの人生で、「今さらもう遅い」なんていう考えは1度も持ったことがない。いつだってスタートを切れるし、遅いなんていうことはないと思っている。

「やりたいことがあれば、そこが新しい人生の出発点。やってみると必ず何かしらの進化を自分にもたらしてくれるんです。何歳だろうとね。僕みたいなじいさまでも、やってみたら世界チャンピオンになっちゃったりするわけですから(笑)」

昨年、稲田さんは海外遠征のためパスポートを更新した。もちろん、有効期限は10年のものだ。

※当記事は「東洋経済オンライン」からの転載記事です。元記事はこちら
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