最新記事

アメリカが愛する大谷翔平

【独占インタビュー】マドン監督が語る大谷翔平「やっとショーヘイという人間が分かってきた」

DON’T MISS THIS SUPERSTAR

2021年10月6日(水)15時00分
スコット・ミラー(MLB専門スポーツジャーナリスト)

ショーヘイ・オオタニはアメリカに渡り、二刀流でプレーするためエンゼルスと契約を結んだ。そして今、チャンスを得てそれをやっている。二刀流でやっていくことが彼にとってはとても重要なのだ。彼自身がそう語るかどうかはさておきね。二刀流をやってのけたのはほとんど神業だ。それが彼の最終的なレガシーとなるだろう。このレベルを数年間維持してきたのはすごいことだ。簡単にまねできるようなことじゃない。

――彼の肩にかかる期待の重さはどうか。日本中が注目しているし、アメリカ中が期待している。将来、二刀流を目指す若い選手のために、道を切り開くという責務もある。

それは私もよく分かっている。大変な重圧だ。特に日本ではアメリカよりもはるかに期待が大きいだろう。仮に彼自身がファンの期待を裏切ったと感じるようなことがあるとすれば、真っ先に日本のファンの気持ちを考えるだろう。われわれのことはその次だろうが、それは当然だ。

そうはいっても、彼は今、期待を全く裏切っていない。彼はそれほど素晴らしいし、今後さらに成長するはずだ。

投手としては速球のコントロールの精度が上がっているし、打者としてもさらに力を付けている。

競技に全身全霊で打ち込んでいる一流アスリートは努力を惜しまない。彼は素晴らしい青年で、しかも誠実で謙虚だ。スーパースターに求められる資質を全て備えている。

(聞き手のスコット・ミラーはMLB専門のスポーツジャーナリスト。取材歴30年。ロサンゼルス・タイムズ紙やCBSスポーツなどのMLB記者・コラムニストを歴任。共著に『野球の90%はメンタル』〔邦訳・春秋社〕)

▼本誌10月12日号「アメリカが愛する大谷翔平」特集では、アメリカを熱狂させた二刀流について、MLBを知り尽くしたアメリカのMLB専門スポーツジャーナリスト陣がさまざまな角度でリポートする。100年後も語り継がれるであろうこの新たな歴史の始まりを、アメリカはどう見ているのか――。

ニューズウィーク日本版 英語で学ぶ国際ニュース超入門
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年5月6日/13日号(4月30日発売)は「英語で学ぶ 国際ニュース超入門」特集。トランプ2.0/関税大戦争/ウクライナ和平/中国・台湾有事/北朝鮮/韓国新大統領……etc.

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ政権、予算教書を公表 国防以外で1630億

ビジネス

NY外為市場=ドル下落、堅調な雇用統計受け下げ幅縮

ワールド

トランプ氏誕生日に軍事パレード、6月14日 陸軍2

ワールド

トランプ氏、ハーバード大の免税資格剥奪を再表明 民
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得る? JAXA宇宙研・藤本正樹所長にとことん聞いてみた
  • 2
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に高く、女性では反対に既婚の方が高い
  • 3
    日々、「幸せを実感する」生活は、実はこんなに簡単に作れる...カギを握る「2時間」の使い方
  • 4
    インドとパキスタンの戦力比と核使用の危険度
  • 5
    目を「飛ばす特技」でギネス世界記録に...ウルグアイ…
  • 6
    宇宙からしか見えない日食、NASAの観測衛星が撮影に…
  • 7
    インド北部の「虐殺」が全面「核戦争」に発展するか…
  • 8
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が…
  • 9
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 10
    金を爆買いする中国のアメリカ離れ
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新研究】
  • 4
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 5
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 6
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に…
  • 7
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来…
  • 8
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が…
  • 9
    インド北部の「虐殺」が全面「核戦争」に発展するか…
  • 10
    私の「舌」を見た医師は、すぐ「癌」を疑った...「口…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 9
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 10
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中