最新記事

キャリア

オンラインプレゼンの秘訣を世界最高峰の「スピーカーズ・コーチ」に学ぶ

2020年8月11日(火)16時30分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

courtneyk-iStock.

<リモートワークの時代になっても、話す力・伝える力は変わらず重要。一本調子で退屈、「時間になりましたので」で終わるような残念なプレゼンにしないために知っておくべきこととは?>

コロナ禍で図らずも働き方が強制改革されてしまった。あらゆることが「リモート」になり、オンラインでの会議やセミナーも、あっという間に日常の光景になった。

それと同時に、これまで身につけてきた話し方・伝え方についても見直しが迫られている。特に人前で話すことで活躍してきた人にとっては、いかにオンラインで人を引きつけられるか、印象に残る伝え方ができるかが、これからの時代を生き抜くために必要なスキルとなる。

大統領も頼りにする「スピーカーズ・コーチ」

「話す力」によって多くの人を魅了する存在と言えば、大統領などの政治家や、企業のエグゼクティブが挙げられる。多くの場合、彼らは話し方専門のコーチをつけている。それほどまでに、話し方は重要ということだ。時には、話す内容より重視されることもある。

そんな話し方専門のコーチ、それも世界トップクラスのコーチであるグラハム・ショーのノウハウが、彼の著書『スピーカーズ・コーチ 誰でも伝え方がうまくなる60の秘訣』(斉藤裕一・訳、CCCメディアハウス)には詰まっている。当然、リアルの場だけでなく、オンラインの画面上でも活用できるスキルだ。

著者のショーは「スピーカーズ・コーチ」として世界中のエグゼクティブやTEDスピーカーを指導してきた人物で、国際会議のプレゼンターやトレーナーとしても活躍。2015年には自身もTEDスピーカーとなり、その動画は3200万回以上も再生されている。

そんな著者が20年にわたって蓄積してきたテクニックを短時間で身につけることができるようにと、本書は「準備」「練習」「実行」の 3段階で構成されている。60の秘訣それぞれに「重要である理由」や「するべきこと」「あなたの課題」が設けられた、実践的な指南書だ。

特にオンラインでは聞く側を飽きさせない一層の工夫が必要

まずは、第 1段階の「準備」。人前で話す準備段階として、何を、どのように準備すればいいかについて豊富なアドバイスが伝授される。著者によれば「見事な話は、驚くほどレベルの高い準備の結果である」。つまり、しっかり準備すればするほど、本番の成功率が高まるということだ。

例えば、出だしから変化のない一本調子のプレゼンは、退屈して関心を失いやすい。特にオンラインでは気が散りやすいため、聞く側を飽きさせない一層の工夫が必要だ。そこで、「リズムに変化をつける」ことで関心を引きつけ続ける。

【関連記事】プレゼンでスティーブ・ジョブズから学ぶべきでない3つのこと

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

日本製鉄副会長が来週訪米、USスチール買収で働きか

ワールド

北朝鮮の金総書記、核戦力増強を指示 戦術誘導弾の実

ビジネス

アングル:中国の住宅買い換えキャンペーン、中古物件

ワールド

アフガン中部で銃撃、外国人ら4人死亡 3人はスペイ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 2

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた異常」...「極めて重要な発見」とは?

  • 3

    存在するはずのない系外惑星「ハルラ」をめぐる謎、さらに深まる

  • 4

    「円安を憂う声」は早晩消えていく

  • 5

    中国のホテルで「麻酔」を打たれ、体を「ギプスで固…

  • 6

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 7

    無名コメディアンによる狂気ドラマ『私のトナカイち…

  • 8

    他人から非難された...そんな時「釈迦牟尼の出した答…

  • 9

    チャールズ英国王、自身の「不気味」な肖像画を見た…

  • 10

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 1

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 2

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 3

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 4

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 5

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 6

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 7

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々…

  • 8

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋…

  • 9

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 10

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 7

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中