最新記事

トレーニング

外出自粛で免疫力が落ちる!? 元祖・部屋トレ「囚人トレーニング」の健康効果

2020年4月30日(木)11時55分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

vuk8691-iStock.

<自粛生活で運動不足になると、免疫力が低下するおそれがある――。今の「コロナ時代」にこそ、世界中で支持されてきた「プリズナートレーニング」が効果的だ>

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、世界中のスポーツジムが閉鎖に追い込まれている。

日本でも、緊急事態宣言を受けて各地方自治体が「3密」の懸念があるスポーツクラブに休業を要請。ジム通いをしていた多くの人たちにとって、日常のトレーニングが継続不可能になりつつあるのが現状だ。

さらに定期的に運動をしていた人たちだけでなく、外出自粛は多くの人たちの健康にも影響を与えている。

直近の調査では、テレワークに切り替えた会社員は1日あたりの歩数がおよそ30%減っており、中には1日の歩数が70%ほど減って1日3000歩ほどしか歩いていないケースもあるという。厚生労働省が病気の予防として推奨する1日8000歩を大幅に下回る数値だ。

外出を控えることで感染リスクを減らすことはもちろん重要だ。しかし外出自粛による運動不足が、免疫力をむしろ低下させてしまうとしたらどうだろうか。

実際、質のいい睡眠を取ることと並んで、適度な運動をすることも免疫力を高める働きがあることがさまざまな研究から実証されている。

では、どうすればいいのか。この状況下で、一体どんな運動やトレーニングをすればいいのかと悩んでいる人も多いだろう。

そんな人にオススメなのが、いわゆる「部屋トレ」、自宅でのトレーニングである。

「強く」「健康」でありたいと願うどんな人にも効果的

現在のコロナ危機が始まるずっと前――すなわち「部屋トレ」なる言葉が生まれる前――から、「ジムは不要」「器具は不要」と言い切り、世界中のトレーニーから支持を集めてきた最強のトレーナーがいる。

その名は、ポール・ウェイド。自重トレーニング(自分の体重だけを使って行う筋力トレーニング)の伝道師だ。アメリカで凶悪犯を収監する刑務所を20年以上渡り歩いた「元囚人」である。

過酷な獄中生活を生き抜くために、刑務所内でキャリステニクス(自重トレーニングのこと)を習得し、鋼のような肉体をつくり上げた。タフな男たちから「コーチ」とまで呼ばれるようになり、出所後、筋トレ本を出版する。『プリズナートレーニング』(山田雅久訳、CCCメディアハウス)だ。

現在日本で4冊が出版されている「プリズナートレーニング」シリーズは、日本だけで累計15万部を記録。ジム通いのみならず、プロテインも不要とするウェイドのトレーニングメソッドは、2017年(邦訳版)の発売以来、多くの読者に影響を与えてきた。

このトレーニングの利点は、特別な装置を必要とせず、最小限の時間で実践可能、そしてどんな場所でも――監獄でも、自宅でも――できること。まさに今の「コロナ時代」に合った、「強く」「健康」でありたいと願うどんな人にも効果があるメソッドだ。

【参考記事】全否定の「囚人筋トレ」が普通の自重筋トレと違う3つの理由

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

マスク氏のチャットボット、反ユダヤ主義的との苦情受

ワールド

ロイターネクスト:シンガポール、中国・米国・欧州と

ビジネス

日経平均は続伸、円安が支え 指数の方向感は乏しい

ビジネス

イオンが決算発表を31日に延期、イオンFSのベトナ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:大森元貴「言葉の力」
特集:大森元貴「言葉の力」
2025年7月15日号(7/ 8発売)

時代を映すアーティスト・大森元貴の「言葉の力」の源泉にロングインタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...APB「乗っ取り」騒動、日本に欠けていたものは?
  • 2
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、ネットが感動の渦
  • 3
    トランプ関税と財政の無茶ぶりに投資家もうんざり、「強いドルは終わった」
  • 4
    「ヒラリーに似すぎ」なトランプ像...ディズニー・ワ…
  • 5
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に..…
  • 6
    犯罪者に狙われる家の「共通点」とは? 広域強盗事…
  • 7
    自由都市・香港から抗議の声が消えた...入港した中国…
  • 8
    人種から体型、言語まで...実は『ハリー・ポッター』…
  • 9
    名古屋が中国からのフェンタニル密輸の中継拠点に?…
  • 10
    「けしからん」の応酬が参政党躍進の主因に? 既成…
  • 1
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 2
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコに1400万人が注目
  • 3
    後ろの川に...婚約成立シーンを記録したカップルの幸せ映像に「それどころじゃない光景」が映り込んでしまう
  • 4
    職場でのいじめ・パワハラで自死に追いやられた21歳…
  • 5
    【クイズ】「宗教を捨てる人」が最も多い宗教はどれ?
  • 6
    為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 …
  • 7
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...AP…
  • 8
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、…
  • 9
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に..…
  • 10
    「本物の強さは、股関節と脚に宿る」...伝説の「元囚…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 4
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 5
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 6
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 7
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 8
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 9
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 10
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中