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アメリカで即時決済が進まない理由

SLOW PAYMENTS PROBLEM

2026年3月3日(火)11時00分
ポール・ローズ (ジャーナリスト)
「詐欺対策は着実に進んでいる」と言うバンカメのゴパルクリシュナン BANK OF AMERICA

「詐欺対策は着実に進んでいる」と言うバンカメのゴパルクリシュナン BANK OF AMERICA

<業界標準の高速決済システムがなく、無料の個人間送金サービスでは詐欺被害が問題に>

アメリカにも欧州やインド、ブラジルのような業界標準の高速決済システムがあれば庶民は助かると、ブルッキングス研究所の上級研究員アーロン・クラインは主張する。これらの国々では、ほぼ24時間365日、原則無料で安全かつ瞬時の送金が可能だ。

アメリカでは、支払いの大部分が依然としてACH(自動決済機関)経由で行われる。これは1970年代に設計された古いシステムで、処理に数営業日かかる場合もある。

FRB(米連邦準備理事会)は2023年、24時間365日RTP(リアルタイム決済)を提供するFedNow(フェドナウ)を創設したが、業界標準ではなく市中銀行の任意参加制だ。約1600の金融機関が導入済みだが、バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)は採用していない。

一方、バンカメを含む大手銀行が共同保有する民間のTCH(決済システム運営機関)は、少額の手数料で即時決済を行うRTPを運営している。

「ブラジルで大規模導入が可能なら、アメリカにもできる」と、クラインは言う。「それでも導入しないのは、低所得層を高コストの当座貸し越し(NSF〈預金残高不足〉で銀行から借り入れている)状態にしておくことで、銀行が収益を維持できるからだ」

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