世界3位の電子廃棄物国インド、レアアース確保のため規制強化で路地から電子ごみ業が消えていく
この「供給網」が弱体化しつつある。正規のリサイクル業者が拡大する中、地元当局は電力を遮断したり罰金を科すことで、家庭での解体作業を制限している。また、大手のスクラップ業者や仲介業者も、事業を工業地帯へと移している。
解体作業の危険性は、モハマド・サリームさんの手にも表れている。8年間も電線を剥き続けたサリームさんの手のひらは黒ずみ、傷だらけだ。
「私の稼ぎは2、3年前には1日700ルピー(約1200円)だったが、今では300ルピーに減ってしまった」と狭い2階建ての自宅の外でサリームさんは語った。
「この仕事は、路地から消え去りつつある」
こうした人々の多く、特に女性たちが遠く離れた工場へと職場を移すのは難しいだろうと指摘する声も聞かれた。
モハメド・シャダブさん(28)も、一生懸命に築いた基盤を失う気分だと話した。月給1万ルピーの工場での仕事を辞め、自宅で最大2万5000ルピーを稼げる電子ごみの解体業を始めたという。
「仕事は工場に移っている。認可工場を立ち上げる資金も情報もない。ただの労働者に押し戻されているような気分だ」
複数の正規リサイクル業者らは、今後も非正規労働者の手を借り続けるとした一方、そうした労働者全員を雇用する能力やインフラは不足していると明かした。





