最新記事
ビジネス

【AIバブルの兆候?】生成AIブームの余波で、汎用半導体の供給不足と価格高騰が加速

2025年10月25日(土)12時00分

調査会社テックインサイツのダン・ハッチソン副会長は「莫大な資金が市場を駆け巡り、需要を押し上げている」と述べ、このところ半導体やデータセンター関連で大型の案件が活発化していると指摘した。

モルガン・スタンレーによると、アルファベット、アマゾン・ドット・コム、メタ、マイクロソフト、コアウィーブなどハイテク大手は今年AIインフラに4000億ドル(約60兆円)を投資する見込みだ。アナリストは、こうしたAI関連の設備投資ブームに、従来型データセンターやパソコンの更新サイクル、さらには予想を上回るスマートフォン販売が重なって非HBMメモリー半導体の供給不足が深刻化し、価格上昇が起きたと分析している。

また、従来型データセンター事業者は17-18年の前回のブーム期に購入したサーバーのアップグレードや更新を始めている。

ゴンナーマン氏はデータセンター事業者について、「6―8カ月前まではDRAMであるDDR5サーバーメモリが供給過剰だった。しかし今ではDDR5サーバーモジュールの平均販売価格は急騰している。マイクロン、ハイニックス、サムスンにとってはまさに朗報だ」と話した。

テックインサイツのデータによると、さまざまな用途で使われるDRAMのスポット価格は今年9月には前年比でほぼ3倍に跳ね上がった。4月時点では前年比4%高にとどまっていた。

DRAM半導体の平均在庫期間は23年初頭には31週間だったが、1年前には10週間となり、現四半期にはわずか8週間にまで短縮した。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

トランプ米大統領、日韓などアジア歴訪 中国と「ディ

ビジネス

ムーディーズ、フランスの見通し「ネガティブ」に修正

ワールド

米国、コロンビア大統領に制裁 麻薬対策せずと非難

ワールド

再送-タイのシリキット王太后が93歳で死去、王室に
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
2025年10月28日号(10/21発売)

高齢者医療専門家の和田秀樹医師が説く――脳の健康を保ち、認知症を予防する日々の行動と心がけ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した国は?
  • 2
    シンガポール、南シナ海の防衛強化へ自国建造の多任務戦闘艦を進水 
  • 3
    「信じられない...」レストランで泣いている女性の元に現れた「1羽の野鳥」が取った「まさかの行動」にSNS涙
  • 4
    超大物俳優、地下鉄移動も「完璧な溶け込み具合」...…
  • 5
    熊本、東京、千葉...で相次ぐ懸念 「土地の買収=水…
  • 6
    「宇宙人の乗り物」が太陽系内に...? Xデーは10月2…
  • 7
    為替は先が読みにくい?「ドル以外」に目を向けると…
  • 8
    アメリカの現状に「重なりすぎて怖い」...映画『ワン…
  • 9
    メーガン妃の「お尻」に手を伸ばすヘンリー王子、注…
  • 10
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 1
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 2
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 3
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 4
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 5
    超大物俳優、地下鉄移動も「完璧な溶け込み具合」...…
  • 6
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 7
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した…
  • 8
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 9
    【2025年最新版】世界航空戦力TOP3...アメリカ・ロシ…
  • 10
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 4
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 5
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中