輸入医薬品に250%関税――狙いは薬価「引き下げ」と中印のジェネリック潰し
Donald Trump Threatens 250% Tariff on Pharmaceuticals
トランプは関税の対象になる医薬品の分類や、関税免除の適用の有無など具体的な内容には一切触れていないが、今回の関税案は7月にEUと合意した協定にも矛盾する疑いが強い。
欧州委員会の発表によると、7月の協定では医薬品を含む複数分野で関税上限を15%と定めていた。
この15%の上限関税でさえ、製薬業界に数十億ドル規模の負担をもたらす可能性があると、専門家たちは警鐘を鳴らしていた。
関税によるコスト増は、処方薬価格を下げようとするトランプ政権自身の取り組みとも矛盾しかねないが、トランプは5月に大統領令に署名し、外国がアメリカの薬価を不当に押し上げているかどうかを調査するよう、商務長官とアメリカ通商代表部に指示した。
「不当な行為」とは、ヨーロッパやカナダなどが国内で行っている薬価規制のことだ。政府が定めた安い価格で薬を供給するよう強制された製薬会社は、その分アメリカで価格を釣り上げ、損失を取り返そうとしている、というのだ。





