最新記事
トランプ関税

トランプ関税も恐れぬ「韓国コスメ」...アメリカ市場での勝算は「価格×SNS×カルチャー」

2025年6月9日(月)08時36分
ソウルのティルティル店舗前

6月6日、 化粧品やスキンケア用品を手がける韓国のスタートアップ企業は米国事業拡大に動きつつある。写真はソウルのティルティル店舗前で5月撮影(2025年 ロイター/Kim Soo-hyeon)

化粧品やスキンケア用品を手がける韓国のスタートアップ企業は米国事業拡大に動きつつある。オンライン販売の成功で自信をつかみ、実店舗での販売に手を広げる方針で、大衆的な人気を武器にトランプ米政権の関税措置に伴う逆風を克服できると期待している。

「ティルティル」「ダルバ」「トリデン」「ビューティー・オブ・ジョセン」などのブランドは現在、米国の主要小売り事業者との間で店舗販売に向けて協議中と各社幹部がロイターに明かした。


 

いわゆる「韓国コスメ(Kビューティー)」商品は品質、価格、洒落た広告などの点で国際競争力を備えている上、音楽や映画、テレビ番組など韓国文化の人気もプラスに働いている。

ティルティルのアン・ビュンジュン最高経営責任者(CEO)は「(Kポップの)BTS、韓国ドラマや『パラサイト』などの映画作品に代表される韓国文化が道を開いてくれた」と話す。

アン氏は「米国市場では既に韓国への関心が高まっており、そこに韓国コスメが参入した。品質が良いだけでなく、価格はロレアルやエスティー・ローダーといった既存の高級ブランドに比べると安い」と強調した。

ティルティルが一躍有名になったのは昨年、インターネットでの口コミを通じて暗い色の肌用のクッションファンデーションのオンライン販売が急増したためだ。アン氏は、この夏に米最大の美容小売りチェーン、アルタ・ビューティーの一部店舗でこの商品を販売するとロイターに説明し、今年の米国での売上高倍増を狙っていると付け加えた。

ビジネス
暮らしの安全・安心は、事件になる前に守る時代へ。...JCBと連携し、新たな防犯インフラを築く「ヴァンガードスミス」の挑戦。
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

APEC首脳会議、共同宣言採択し閉幕 多国間主義や

ワールド

アングル:歴史的美術品の盗難防げ、「宝石の指紋」を

ワールド

高市首相「首脳外交の基礎固めになった」、外交日程終

ワールド

アングル:米政界の私的チャット流出、トランプ氏の言
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 3
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った「意外な姿」に大きな注目、なぜこんな格好を?
  • 4
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 5
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 6
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 7
    筋肉はなぜ「伸ばしながら鍛える」のか?...「関節ト…
  • 8
    【クイズ】12名が死亡...世界で「最も死者数が多い」…
  • 9
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 10
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 6
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 7
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 8
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 9
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した…
  • 10
    庭掃除の直後の「信じられない光景」に、家主は大シ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中