部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗と思え...できる管理職は何と言われる?
──そうやって信頼関係ができていったら、上司も部下も働くのが楽しくなっていきそうですね。
上司が部下を「才能の塊だ」と見て、部下の中にある有能な力を自分が引き出していこうっていう気持ちになって接していくことが、仕事が楽しい、出社するのが楽しいということにつながり、最終的にはパフォーマンスの向上にもつながっていくのだと思います。
研修で「どうしたら部下を好きになれるんですか?」と聞かれることがあるのですが、「働いてくれていることや出社してくれているだけで感謝だという気持ちを持つことがスタートだ」とお伝えすると、はっとしていただけることが多いです。管理職の方が今の自分の基準で評価してしまうと、部下に対する不平や不満につながりやすいんです。
野球教室でたとえると、プロ野球選手が小学1年生に対して、プロとして当たり前の基準を持ち出したら、お互い不満が募るばかりですよね。まず指導側が、自分が小学1年生だったときのことを思い出して、今日は来てくれてありがとう、まずは野球を楽しもう、というところから始めなければならないはずです。同じように、今の自分の基準で部下を評価するのではなく、働いてくれてありがとう、出社してくれるだけでありがとうと、まず感謝する捉え方から始めることをおすすめしています。