最新記事
ホテル

客室のバスタブに80km離れた海水を運ぶ----日本にはない、海外5つ星ホテルの「本物のサービス」とは?

2025年1月29日(水)10時58分
林田 研二 (オータパブリケイションズ執行役員、月刊HOTERES編集長)*PRESIDENT Onlineからの転載

海外ではホテル内で家族と遊ぶことを重視

また「ホテル予約時に重視するもの」については、日本では「価格」「立地」「無料Wi‒Fi」がトップ3という結果になりました。これらの項目のうち、いずれかはすべての国でトップ3内にランクインしています。

一方で、世界では65%の人が重視すると回答した「屋外スペース・グラウンド」が日本では32%であったり、世界では66%の人が重視する「家族連れに優しい」という項目が日本では38%であったりしています。

日本人はホテル内で家族と遊ぶことについて、あまり期待していないようです。


「安全と快適プラスα」の対価

ホテルを利用する人にとって重要なことの1つは、安全で快適に宿泊することです。

ホテルはそのために、設備やサービスを整えて宿泊客を迎え入れています。フロントサービス、レストランサービス、コンシェルジュサービスなどもその中に含まれます。

サービス料というのは、ホテルにあるそれぞれの部門から提供されたサービス全体に対する代金だと考えて問題ありません。通常、サービス料は売り上げの10~15%程度で設定されています。

意地悪な言い方をすれば、サービス料も売り上げの一部にすぎないことを考えると、定価を安く見せる方法とも言えます。

その一方でチップというのは、宿泊客によって特定のサービス、特定の人に支払われる対価です。

サービス料が誰に払うというものではないのに対して、チップは特定の相手に渡すものです。また、サービス料というと消費税のように捉えがちですが、あくまで商品(サービス)の一部となるため課税対象になります。


newsweekjp20250124105604-6fb4bbfaebf51c0e944b83894f0a833bd05bc0d9.jpg林田研二『ホテルビジネス』(クロスメディア・パブリッシング)(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)

※当記事は「PRESIDENT Online」からの転載記事です。元記事はこちら
presidentonline.jpg

ニューズウィーク日本版 トランプ関税15%の衝撃
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年8月5日号(7月29日発売)は「トランプ関税15%の衝撃」特集。例外的に低い税率は同盟国・日本への配慮か、ディールの罠

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

アングル:値上げ続きの高級ブランド、トランプ関税で

ワールド

訂正:トランプ氏、「適切な海域」に原潜2隻配備を命

ビジネス

トランプ氏、雇用統計「不正操作」と主張 労働省統計

ビジネス

労働市場巡る懸念が利下げ支持の理由、FRB高官2人
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプ関税15%の衝撃
特集:トランプ関税15%の衝撃
2025年8月 5日号(7/29発売)

例外的に低い日本への税率は同盟国への配慮か、ディールの罠か

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    日本人の児童買春ツアーに外務省が異例の警告
  • 3
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿がSNSで話題に、母親は嫌がる娘を「無視」して強行
  • 4
    カムチャツカも東日本もスマトラ島沖も──史上最大級…
  • 5
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 6
    オーランド・ブルームの「血液浄化」報告が物議...マ…
  • 7
    【クイズ】2010~20年にかけて、キリスト教徒が「多…
  • 8
    これはセクハラか、メンタルヘルス問題か?...米ヒー…
  • 9
    枕元に響く「不気味な咀嚼音...」飛び起きた女性が目…
  • 10
    いま玄関に「最悪の来訪者」が...ドアベルカメラから…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 3
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜つくられる
  • 4
    いきなり目の前にヒグマが現れたら、何をすべき? 経…
  • 5
    日本人の児童買春ツアーに外務省が異例の警告
  • 6
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 7
    いま玄関に「最悪の来訪者」が...ドアベルカメラから…
  • 8
    中国が強行する「人類史上最大」ダム建設...生態系や…
  • 9
    枕元に響く「不気味な咀嚼音...」飛び起きた女性が目…
  • 10
    【クイズ】1位は韓国...世界で2番目に「出生率が低い…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 3
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 4
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が…
  • 5
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの…
  • 6
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜…
  • 7
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは…
  • 8
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 9
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 10
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中