最新記事
科学技術

中国研究者の特許取得、半導体分野など1000件超...アメリカ政府助成が後押し 

2024年8月29日(木)20時37分
アメリカと中国の国旗

国防総省や航空宇宙局(NASA)など米政府機関が資金提供した研究が2010年以降、中国の研究者による1000件以上の米特許取得につながったことが分かった。写真は2022年1月撮影(2024年 ロイター/Dado Ruvic)

国防総省や航空宇宙局(NASA)など米政府機関が資金提供した研究が2010年以降、中国の研究者による1000件以上の米特許取得につながったことが分かった。半導体やバイオテクノロジーなど機密性の高い分野も含まれる。

米特許商標庁が下院中国特別委員会に今月提供したデータをロイターが確認した。中国側に不釣り合いな恩恵をもたらすとの批判もある1979年の「米中科学技術協定」を巡り、破棄や再交渉を求める声が高まりそうだ。


 

提出データによると、同庁は10年から24年第1・四半期末までに、米政府が少なくとも一部の資金を負担し、少なくとも1人の中国在住研究者が関与した特許を1020件承認した。半導体、分子化学・ポリマー、化学工学、ナノテクノロジー、医療技術などの分野に及び、米国の団体・個人が特許を共有しているかは不明。

科学技術協定は米中の学術・商業交流拡大の基盤となり、かつては両国関係の安定をもたらすと歓迎された。だが、中国の軍事力増大や米知的財産の窃盗を懸念する議員から批判が強まっている。米政府機関による研究資金提供がこの協定の直接の結果かどうかは定かではない。

同協定は23年8月に期限を迎え、その後2度にわたり半年間延長されたが、その延長期間も今月27日に終了した。双方が条件の再交渉を求めていることから、数日内にも再び短期間の延長が行われる可能性がある。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2024トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 習近平独裁の未来
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年2月17号(2月10日発売)は「習近平独裁の未来」特集。軍ナンバー2の粛清劇は強権体制の揺らぎか、「スマート独裁」強化の始まりか

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

NY外為市場=円上昇、155円台半ば 中国の米国債

ビジネス

再送-〔アングル〕自民圧勝でも円売り不発、「対話」

ビジネス

米国株式市場=上昇、テクノロジー株の回復続く

ワールド

バングラデシュ、米と貿易協定締結 繊維製品は一部が
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:習近平独裁の未来
特集:習近平独裁の未来
2026年2月17日号(2/10発売)

軍ナンバー2の粛清は強権体制の揺らぎか、「スマート独裁」の強化の始まりか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 2
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...周囲を気にしない「迷惑行為」が撮影される
  • 3
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近したイラン製ドローンを撃墜
  • 4
    【銘柄】「ソニーグループ」の株価が上がらない...業…
  • 5
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 6
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 7
    「二度と見せるな」と大炎上...女性の「密着レギンス…
  • 8
    変わる「JBIC」...2つの「欧州ファンド」で、日本の…
  • 9
    韓国映画『しあわせな選択』 ニューズウィーク日本…
  • 10
    【銘柄】なぜ?「サイゼリヤ」の株価が上場来高値...…
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 3
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予防のために、絶対にしてはいけないこととは?
  • 4
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 5
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 8
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 9
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 10
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入っ…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 4
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 7
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 8
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 10
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中