最新記事

日本が韓国をパクった!? 日清のUFO新商品が韓国の激辛麺「ブルダック」に激似と韓国ネット民大騒ぎ

2023年4月26日(水)21時20分
佐々木和義
韓国・三養食品のラーメンと女性

韓国・三養食品の「ブルダックポックンミョン」(左)と日清食品の「日清焼そばU.F.O.ポックンミョン 濃い濃い韓国風甘辛カルボ」(右)。これはどう見てもパクリ!? 매일경제TV / YouTube

<パクられ続けた日本の企業が、リベンジに立ち上がった!?>

半導体、サムスンのスマホ、K-POPなど、世界市場を席巻する韓国製品はいくつもあるが、食の世界でもメイド・イン・コリアが人気なものがある。キムチ? いや、意外なことに即席麺なのだ。

韓国農水産食品流通公社が発表した2023年1月から3月期の即席麺の輸出額は2億800万ドル(約275億円)で、輸出額が第1四半期に2億ドルを超えたのは初めてという。また韓国関税庁が3月30日に公表した「2022年即席麺類輸出動向」によると昨年1年間の即席麺の輸出額は8億6200ドルだった。2億ドルを突破した2011年から10年余りで4倍となった。

その好調な韓国即席麺業界で日清食品の新商品「日清焼そばU.F.O.ポックンミョン 濃い濃い韓国風甘辛カルボ」が、三養食品の即席麺「ブルダック炒め麺」に似ていると話題になっている。

三養食品は、韓国即席麺市場で農心に次ぐ売上を維持してきた。2位の座をオットギに奪われそうになった2012年、激辛の「ブルダック炒め麺」を発売。世界的な人気を博し、2019年、日本に同社初の海外法人を設立した。

三養ジャパンは主力商品の「三養ラーメン」や4種類の「ブルダック炒め麺」を販売するが、日清食品のポックンミョンは三養の「カルボナーラブルダック炒め麺」と同じピンク色のパッケージで、韓国語でポックンミョンと表記されている。ポックンミョンは韓国語でやきそばを意味する語だ。これについて韓国のネット上では「日清が三養の製品を盗作した」という指摘が相次ぎ、韓国紙・中央日報は「日本ラーメンの元祖が三養のポックンミョンをパクった」と指摘した。

パクられ続けた日本がリベンジ?

一方ではこの問題について「韓国に模倣され続けてきた日本が韓国を模倣した」という声もある。事実、韓国の食品会社が日本製品を模倣した例は数多い。

農心のスナック菓子「セウカン」はカルビーの「かっぱえびせん」の模倣と指摘されている。「セウカン」は農心を創業した辛春浩社長(当時)が、研究開発から製造、販売まで指揮し1年がかりの研究を経て1971年に発売した。ちなみに辛春浩氏はロッテを創業した重光武雄氏(韓国名・辛格浩)の実弟で、64年に販売を開始した「かっぱえびせん」を認知していたと考えられる。

韓国ロッテの「ペペロ」も江崎グリコの「ポッキー」の模倣品と指摘されている。グリコがポッキーの販売を開始したのは1966年で、ペペロは1983年の発売だ。
オリオン製菓のチョコソンイは明治の「きのこの山」、ヘテ製菓の「カロリーバランス」は大塚製薬の「カロリーメイト」、南陽乳業の「17茶」はアサヒ飲料の「16茶」を模倣したと指摘されている。


編集部よりお知らせ
ニューズウィーク日本版「SDGsアワード2025」
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

アングル:値上げ続きの高級ブランド、トランプ関税で

ワールド

訂正:トランプ氏、「適切な海域」に原潜2隻配備を命

ビジネス

トランプ氏、雇用統計「不正操作」と主張 労働省統計

ビジネス

労働市場巡る懸念が利下げ支持の理由、FRB高官2人
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプ関税15%の衝撃
特集:トランプ関税15%の衝撃
2025年8月 5日号(7/29発売)

例外的に低い日本への税率は同盟国への配慮か、ディールの罠か

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    オーランド・ブルームの「血液浄化」報告が物議...マイクロプラスチックを血中から取り除くことは可能なのか?
  • 3
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿がSNSで話題に、母親は嫌がる娘を「無視」して強行
  • 4
    カムチャツカも東日本もスマトラ島沖も──史上最大級…
  • 5
    日本人の児童買春ツアーに外務省が異例の警告
  • 6
    いま玄関に「最悪の来訪者」が...ドアベルカメラから…
  • 7
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 8
    枕元に響く「不気味な咀嚼音...」飛び起きた女性が目…
  • 9
    ハムストリングスは「体重」を求めていた...神が「脚…
  • 10
    これはセクハラか、メンタルヘルス問題か?...米ヒー…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 3
    日本人の児童買春ツアーに外務省が異例の警告
  • 4
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 5
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜…
  • 6
    いきなり目の前にヒグマが現れたら、何をすべき? 経…
  • 7
    いま玄関に「最悪の来訪者」が...ドアベルカメラから…
  • 8
    枕元に響く「不気味な咀嚼音...」飛び起きた女性が目…
  • 9
    【クイズ】1位は韓国...世界で2番目に「出生率が低い…
  • 10
    一帯に轟く爆発音...空を横切り、ロシア重要施設に突…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 3
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 4
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が…
  • 5
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの…
  • 6
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜…
  • 7
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは…
  • 8
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 9
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 10
    いきなり目の前にヒグマが現れたら、何をすべき? 経…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中