中国、来年APEC巡る台湾の懸念否定 「一つの中国」順守が鍵
        	中国外務省は来年に主催するアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に関し、台湾が抱える安全上の懸念を否定しつつ、台湾の参加は確立された慣行と「一つの中国」の原則を順守することにかかっていると表明した。写真は中国と台湾の国旗。2022年8月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
Ryan Woo Ben Blanchard
[北京/台北 4日 ロイター] - 中国外務省は来年に主催するアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に関し、台湾が抱える安全上の懸念を否定しつつ、台湾の参加は確立された慣行と「一つの中国」の原則を順守することにかかっていると表明した。
APECは台湾が加盟する数少ない国際機関の一つだが、政治的な問題を避けるために「チャイニーズ・タイペイ(中華台北)」として参加しており、総統が出席することはない。
首脳会議は来年11月に中国南部の深センで開催される。
台湾外交部(外務省)の高官は1日、中国が昨年、首脳会議の参加者全員の安全について文書で保証したと明らかにした。
中国外務省はロイターに宛てた声明で、心配はないと表明。「2026年のAPECホスト国として、中国はAPECのルールと慣例に従って義務を果たす。当事者全員の円滑な参加に何ら問題はない」と説明した。
その上で「中華台北がAPECの活動に参加する鍵は、安全性の問題よりも、『一つの中国』原則とAPECの関連覚書を順守することにあると強調したい」と述べた。
中国がAPEC首脳会議を前回主催した14年は、馬英九総統(当時)が中国と画期的な貿易・観光協定を結んだことで、台湾との関係はかなり改善された。
しかし01年には、出席者を巡る意見相違から台湾は中国でのAPEC首脳会議をボイコットした。





