最新記事

仮想通貨

「私は正しかった」──300万ドルを稼ぎ損ねても仮想通貨を手放さない理由とは?

“I’ve Lost Nearly $3m on Dogecoin”

2022年7月21日(木)16時22分
グラウバー・コンテソト(仮想通貨の投資家)
GLAUBER CONTESSOTO

一時は批判にさらされたが、最近は応援の声も増えてきた GLAUBER CONTESSOTO

<ドージコイン投資で一躍「時の人」となった、仮想通貨の「布教者」。法定通貨になる日までは保有し続ける、その哲学と「船と一緒に沈むつもり」という執念について>

昨年2月、私は全財産の18万8000ドルを仮想通貨(暗号資産)のドージコインにつぎ込んだ。当時の相場は1コイン当たり約5セントだった。

だが4月には、私の持ち分の資産価値は100万ドル超に上昇。その後数週間で200万ドルに達し、さらには300万ドル近くまで膨れ上がった。

もっとも、私は当時からドージコインを1枚も売ることなく保有し続けている。相場はその後急落し、現在の資産価値は約23万ドルだ。

今でも元本を割り込んではいないが、利益の一部を確定させなかったことは後悔している。

もしも過去に戻れるのなら、100万ドルか50万ドルは現金化しておきたかった。その金を全てテスラ株に投資していたら、今頃は300万ドルになっていたはずだ。

とはいえ、ドージコインの大きな魅力はそのコミュニティーの一員になれたことだ。この仮想通貨の最終目標は大衆化、つまり日々の支払いや取引、物の売買に使われる法定通貨になること。

そのためには全員が信念を共有する必要がある。だから私は、保有し続けたのは正しかったと今も思っている。

私は仮想通貨の「布教」にも取り組み、CNBCやニューヨーク・タイムズ紙でドージコインを手放す気はないと語ってきた。その信念は今も変わらない。

ドージコインを手放してコミュニティーを捨て、仲間に尻拭いをさせるのはよくないと思ったから、その気持ちに従った。ただし今では、仮想通貨の普及には当初予想したよりずっと長い時間がかかりそうだと感じている。

若い世代の意識が変わる

私がテスラ株で300万ドル稼いでも世間は気にも留めないだろうが、犬がモチーフの仮想通貨で18万8000ドルを300万ドルにしたことは気になるようだ。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

石破首相「双方の利益になるよう最大限努力」、G7で

ワールド

米中貿易枠組み合意、軍事用レアアース問題が未解決=

ワールド

独仏英、イランに核開発巡る協議を提案 中東の緊張緩

ワールド

イスラエルとイランの応酬続く、トランプ氏「紛争終結
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:非婚化する世界
特集:非婚化する世界
2025年6月17日号(6/10発売)

非婚化・少子化の波がアメリカもヨーロッパも襲う。世界の経済や社会福祉、医療はどうなる?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高にかっこいい」とネット絶賛 どんなヘアスタイルに?
  • 2
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波でパニック...中国の輸出規制が直撃する「グローバル自動車産業」
  • 3
    サイコパスの顔ほど「魅力的に見える」?...騙されずに「信頼できない人」を見抜く方法
  • 4
    林原めぐみのブログが「排外主義」と言われてしまう…
  • 5
    右肩の痛みが告げた「ステージ4」からの生還...「生…
  • 6
    構想40年「コッポラの暴走」と話題沸騰...映画『メガ…
  • 7
    逃げて!背後に写り込む「捕食者の目」...可愛いウサ…
  • 8
    「結婚は人生の終着点」...欧米にも広がる非婚化の波…
  • 9
    4年間SNSをやめて気づいた「心を失う人」と「回復で…
  • 10
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 1
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 2
    大阪万博は特に外国人の評判が最悪...「デジタル化未満」の残念ジャパンの見本市だ
  • 3
    「セレブのショーはもう終わり」...環境活動家グレタらが乗ったガザ支援船をイスラエルが拿捕
  • 4
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 5
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 6
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高に…
  • 7
    ふわふわの「白カビ」に覆われたイチゴを食べても、…
  • 8
    脳も体も若返る! 医師が教える「老後を元気に生きる…
  • 9
    ファスティングをすると、なぜ空腹を感じなくなるの…
  • 10
    今こそ「古典的な」ディズニープリンセスに戻るべき…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 3
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 6
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 7
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 8
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 9
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 10
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中