コラム

世界にインスピレーションを与える東京発のコラージュアート

2016年01月12日(火)11時50分

Q-TAさん(@qta3)が投稿した写真 -

 実際、彼にした質問の中で私は"メタファー"に触れたのだが、こう語ってくれた。

「作品にメタファー的な要素が無いと、どんなに作り込んでいてもただそれだけになってしまいます。ヴィジュアル的な面白さだけで要素を切り貼りして作るコラージュにはなんの魅力も感じません。......隠喩という表現がしっかりしていれば、どんなにシンプルで手数が少ないものでも作品の奥行きが出ると思っています」

 加えて、受け手側であるオーディエンスは、それぞれの価値観で作品の持つエクスタシー、刺激に反応する。それに対し、Q-TAは「解釈を聞くのが楽しみで、個々の異なる解釈をまた再構築し表現に生かします」と、ブレーン誌の2016年1月号で語っている。

 彼の宇宙観は、これからも広がりそうだ。

今回ご紹介したInstagramフォトグラファー:
Q-TA @qta3

プロフィール

Q.サカマキ

写真家/ジャーナリスト。
1986年よりニューヨーク在住。80年代は主にアメリカの社会問題を、90年代前半からは精力的に世界各地の紛争地を取材。作品はタイム誌、ニューズウィーク誌を含む各国のメディアやアートギャラリー、美術館で発表され、世界報道写真賞や米海外特派員クラブ「オリヴィエール・リボット賞」など多数の国際的な賞を受賞。コロンビア大学院国際関係学修士修了。写真集に『戦争——WAR DNA』(小学館)、"Tompkins Square Park"(powerHouse Books)など。フォトエージェンシー、リダックス所属。
インスタグラムは@qsakamaki(フォロワー数約9万人)
http://www.qsakamaki.com

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