Picture Power

【写真特集】「男は青、女は赤」を考える

THE PINK & BLUE PROJECT

Photographs by JEONGMEE YOON

2019年05月17日(金)18時30分

男は青、女はピンク、って誰が決めた?

<男の子は青色、女の子はピンク色――性別と色をめぐる概念が出来上がったのは第二次大戦後のことだ>

どうしてわが家の娘はピンク色の服ばかりを着て、ピンク色のおもちゃばかりで遊ぶのだろう──。写真家の尹丁美(ユン・ジョンミ)が「ピンクと青の撮影プロジェクト」を始めたきっかけは、そんな疑問だった。

それから14年間、韓国とアメリカに住む子供の部屋を撮り続けてきた尹は、男の子は青色、女の子はピンク色を好む現象をつぶさに観察してきた。驚いたことに、そうした性別と色をめぐる一般的な概念が出来上がったのは、第二次大戦後のことだ。

それ以前の世界では、(少なくともアメリカでは)ピンクはむしろマッチョを表すとの認識があったほど。だが現代化に伴い男女平等の意識が広まると、それまでの性別と色の結び付きをあえて逆転させるかたちで「男は青、女はピンク」という新たな概念が生まれた──。そんな研究結果もある。

その概念が今でも続いているのには2つの理由がありそうだ。1つは親の影響。テレビや映画などを通じて描かれる男らしさや女らしさの「ガイドライン」から自分の子供が外れないようにしたいという親心だろう。

そして、その心理を助長するのが大量の広告によって促進される消費主義の拡大だ。国や文化や民族が違っても、性別と色の関係に同様の傾向が見られるのはグローバリゼーションの影響だとする尹は、色のイメージが固定化することを懸念する。

「成長するにつれて好みの色には変化が出始めるが、それでも最初に植え付けられた色に対する概念は残るものだ」

pppink01.jpg

韓国京畿道のチャリティーとホーピー。ディズニーやバービー人形など女の子におなじみのキャラクターに囲まれる(11年)

pppink02.jpg

韓国の首都ソウルに住むジウォンは世界的な人気キャラクター、ハローキティがお気に入り?(14年)

pppink03.jpg

まるでリアル『ウォーリーをさがせ!』。京畿道のジウォンはピンク色のグッズに紛れて見失いそうなほど(08年)

pppink04.jpg

年齢が上がると徐々に好みの色がピンクから紫へ移る傾向が見られるが、ニューヨークのローレンとキャロリンの部屋はそんな法則どおり(09年)

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、全米行脚へ 中間選挙に向け有権者との対

ワールド

トランプ氏、グリーンランド巡る対欧関税撤回 「NA

ビジネス

米政権の政策、ドル離れの度合いを左右=モルガン・ス

ワールド

伊首相、トランプ氏の「平和評議会」参加に慎重 憲法
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:「外国人問題」徹底研究
特集:「外国人問題」徹底研究
2026年1月27日号(1/20発売)

日本の「外国人問題」は事実か錯誤か? 7つの争点を国際比較で大激論

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」の写真がSNSで話題に、見分け方「ABCDEルール」とは?
  • 2
    韓国が「モンスター」ミサイルを実戦配備 北朝鮮の核開発にらみ軍事戦略を強化
  • 3
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コングスベルグ社のNSMにも似ているが...
  • 4
    ニュージーランドの深海に棲む、300年以上生きている…
  • 5
    飛行機よりラク? ソウル〜釜山「110分」へ――韓国が…
  • 6
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の…
  • 7
    【総選挙予測:自民は圧勝せず】立憲・公明連合は投…
  • 8
    「怖すぎる...」モルディブで凶暴な魚の群れに「襲撃…
  • 9
    宇宙人の存在「開示」がもたらす金融黙示録──英中銀…
  • 10
    サーモンとマグロは要注意...輸入魚に潜む「永遠の化…
  • 1
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世界一危険」な理由
  • 2
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の船が明かす、古代の人々の「超技術」
  • 3
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試掘の重要性 日本発の希少資源採取技術は他にも
  • 4
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
  • 5
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 6
    正気を失った?──トランプ、エプスタイン疑惑につい…
  • 7
    世界最大の埋蔵量でも「儲からない」? 米石油大手が…
  • 8
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」…
  • 9
    中国のインフラ建設にインドが反発、ヒマラヤ奥地で…
  • 10
    【銘柄】「住友金属鉱山」の株価が急上昇...銅の高騰…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 10
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story