コラム

iPhoneと直結して全天球撮影やライブストリーミング可能なVRカメラ Giroptic IO

2017年08月04日(金)16時00分

<iPhoneのLightning端子に直挿しして利用するVRカメラの最新製品。これだけでモバイルVR放送局として完結し、その可能性には計り知れない>

このコラムでは、以前に360度のVR(バーチャルリアリティ)撮影が可能な全天球カメラの話題を採り上げたことがあったが、その後、アクションカメラの大手GoProも参入を表明(Fusionの製品名で今年後半にリリース予定)するなど、この分野はさらに盛り上がりつつある。

汎用性を考えると、カメラは独立した製品として単体で機能できるほうが有利だが、その場合には、撮影データの表示や利用のために必ず無線か有線でスマートフォンやコンピュータと接続する必要が生じる。そのため、もっと手軽に、スマートフォンそのものでVR撮影を行なっているかのような感覚で使える製品も登場してきた。

スタンバイまでの時間がほとんどかからない

そこで、今回は、iPhone(SEを含む5s以降)またはiPad(mini2以降、Air、Air 2、Pro)のLightning端子に直挿しして利用するタイプのVRカメラでは最新製品にあたる、Giroptic IO(2万9800円)を採り上げてみたい。

この製品は、75 x 35 x 17ミリ(レンズの最厚部は約27ミリ)で重量70グラムというコンパクトさながら、4K(3840×1920ドット)の静止画と2K(1920×960ドット/30fps)の動画を撮影することができる。

接続にLightning端子を使う関係で、デバイスは上下逆さの状態で利用するが、アプリもその向きに対応しているので、撮影中の違和感はほとんどない(別アプリに切り替えた際などに感じる程度)。LightningコネクタはアップルのMFi認定を受けているので、iOSがアップデートしても安心して利用できる。

専用アプリは、挿されたハードウェアを感知して自動的に起動し、そのまま手持ちでの撮影や、ハードケースをスタンドとして利用してのハンズフリー撮影が可能だ(三脚などを利用する際には、市販のスマートフォンアダプタなどを利用)。

無線接続タイプと比べて、画面を見ながらの撮影であっても、スタンバイまでの時間がほとんどかからないのは大いに魅力的といえる。

アプリからモードを選ぶだけで即時配信が可能

先行する単体カメラタイプのリコーTHETAなどと比べると、静止画の解像度(THETAは5376×2688ドット)では劣るものの、動画ではほぼ同程度となっており、撮影条件によっては前後のレンズで捉えた映像の継ぎ目がやや目立つ場合もある。

しかし、ビデオ撮影をしながらリアルタイムでネット配信するライブストリーム機能では、Giroptic IOが大きくリードしており、アプリからモードを選ぶだけで即時配信が可能となる。


プロフィール

大谷和利

テクノロジーライター、原宿AssistOnアドバイザー、NPO法人MOSA副会長。アップル、テクノロジー、デザイン、自転車などを中心に執筆活動を行い、商品開発のコンサルティングも手がける。近著に「成功する会社はなぜ「写真」を大事にするのか」(現代ビジネスブック)「ICTことば辞典:250の重要キーワード」(共著・三省堂)、「東京モノ作りスペース巡り」(共著・カラーズ)。監修書に「ビジュアルシフト」(宣伝会議)。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

最近の急速なウォン安・円安、深刻な懸念共有=日韓対

ワールド

米戦略石油備蓄の第1弾、来週末までに供給 8600

ビジネス

日立とGEベルノバ、東南アジアで小型モジュール炉導

ワールド

米商務省、AI半導体輸出の新規則案を撤回 公表から
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのミュージカル入門
特集:教養としてのミュージカル入門
2026年3月17日号(3/10発売)

社会と時代を鮮烈に描き出すミュージカル。意外にポリティカルなエンタメの「魔力」を学ぶ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製をモデルにした米国製ドローンを投入
  • 2
    ショーン・ペンは黙らない――「ウクライナへの裏切りは常軌を逸している」その怒りの理由
  • 3
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド太平洋防衛
  • 4
    有人機の「盾」となる使い捨て無人機...空の戦いに革…
  • 5
    職業別の収入に大変動......タクシー運転手・自動車…
  • 6
    イラン攻撃のさなか、トランプが行った「執務室の祈…
  • 7
    「イラン送りにすべき...」トランプ孫娘、警護隊引き…
  • 8
    「映画賞の世界は、はっきり言って地獄だ」――ショー…
  • 9
    『ある日、家族が死刑囚になって』を考えるヒントに…
  • 10
    ファラオが眠る王家の谷に残されていた「インド系言…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」と言われる外国特派員の私が思うこと
  • 4
    「このままよりはマシだ」――なぜイランで米軍の攻撃…
  • 5
    職業別の収入に大変動......タクシー運転手・自動車…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、英連邦デー式典に出席...公開さ…
  • 7
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 8
    【長期戦はイラン有利】米側の体制転覆シナリオに暗…
  • 9
    ショーン・ペンは黙らない――「ウクライナへの裏切り…
  • 10
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 5
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 6
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story