『Four Daughters フォー・ドーターズ』はあなたのドキュメンタリー観をきっと揺さぶる

ILLUSTRATION BY NATSUCO MOON FOR NEWSWEEK JAPAN
<なぜ娘2人はイスラム国の兵士となったのか? 本人と俳優を使って家族の時間を再現する『Four Daughters フォー・ドーターズ』は観ながら混乱するが、同時に稀有な体験になる>
ジャスミン革命の余韻がまだ色濃いチュニジア。16歳の長女ゴフランと15歳の次女ラフマは、ある日唐突に家を出て、過激派組織「イスラム国」(IS)の兵士となった。残された母オルファと三女エヤ、そして四女テイシールは、長女と次女が幸せな家庭を捨てて過激なISに参加した理由が分からない。
何が不満だったのか。何を求めたのか。残された3人と2人は何が違ったのか。この問いに向き合うため、母と娘2人は本作の監督カウテール・ベン・ハニアの提案に応じ、自分たちのかつての日常をドラマとして追体験することを決意する。
こうして撮影が始まる。キャストは母と4人の娘。父は家を出ている。母と三女と四女は自分自身を演じる。いや、「演じる」とは少し違う。定型的なせりふはほとんど与えられていない。ベースは即興だ。長女と次女はいないから、オーディションで選ばれた俳優が演じる。オルファの夫や警察官など複数の男性を演じるのは、チュニジアの著名な俳優マージ・マストゥーラ。
映画は選ばれた長女と次女、そして実際の母と三女と四女の初対面の挨拶から始まる。長女役と次女役の俳優は実際のゴフランとラフマに似ていると、オルファはうれしそうだ。
ただし、娘2人を失ったオルファの心の傷は深い。家族の争いのシーンを再現することに耐えられない。だから時に母役をプロの俳優が務める。中東を代表する女優で、最近ではネットフリックス制作のドラマにも出演しているヘンド・サブリだ。
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