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男女混成チーム・ALLDAY PROJECT その快進撃ぶりはK-POPの未来を左右する?
楽曲重視だった過去の男女混成グループ
K-POPの第1世代と呼ばれるアイドルが次々と登場した90年代後半も、男女混成で目立つ存在がぽつぽつと出てくる状況は変わらなかった。Young Turks Club(ヤングタークスクラブ/1996年デビュー)はトロット(日本の演歌に相当するジャンル)と最新のダンスビートを融合したスタイルで勝負。S#arp(シャープ/1998年デビュー)は、親しみやすいダンスポップでヒットチャートの常連に。KOYOTE(コヨーテ/1999年デビュー)は、韓国歌謡のうまみを凝縮したサウンドにユーロビート風味を加えて独自のスタイルを構築していく......といった具合に、それなりに活躍した男女混成チームはいたが、いずれも楽曲を重視する点では共通していたように思う。
これこそ最新のK-POP!
21世紀に入ってもコブキ(2001年デビュー)や、男女共学(2010年デビュー)、KARD(カード/2016年デビュー)などが健闘したが、K-POPにおいて男女混成がレアなのは変わらず。そのような状況が長年続いてきたときに、突如現れたALLDAY PROJECTはやはり新鮮だった。前述の通り、サウンドはTEDDYが絡んでいるだけあって、"これこそ最新のK-POP"といった感じがあり、しかも各メンバーのビジュアルは同世代を引き付ける魅力にあふれていた。才色兼備のアニーをはじめ、モデルをやっていたほどスタイルが良いターザン、アイドル性が飛びぬけて高いヨンソなど、いずれもソロでも十分に通用するセールスポイントを持っていることに驚いてしまう。
グループとしては、ブランド〈ヴェルサーチェ〉のファッションショーに出席するためにイタリア・ミラノへ向かったという報道が最近あったが、この話題ひとつを取ってみても、過去の男女混成チームとは違った一面を持っているのが分かるだろう。同性・異性に関係なく憧れるメンバーばかりで、サウンドもダンスも最新のトレンドを追っている----。
このような"二兎追って二兎を得る"男女混成グループの登場に多くのリスナーが狂喜乱舞したわけだ。ALLDAY PROJECTの今後の展開は、もしかするとK-POPの未来を大きく変えるほどの影響力があるのではないだろうか。そう考えると、次のシングルのリリースが本当に楽しみである。
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