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K-POPの祭典『KCON JAPAN 2025』レポート 最先端のパフォーマンスに3万人が熱狂
世代を超えた人気グループの貫禄のステージ
昨年の1月に登場後、瞬く間にヒットチャートの常連となった6人組・TWS(トゥアス)は、親しみやすい軽快なポップスで観客を魅了。メンバーは最年長で21歳、いちばん下は17歳と若いせいか、躍動感のある動きが目を引く。デビューアルバムのリードトラック「plot twist」では、オーディションで選ばれた日本の若手ダンサーたちとともに爽やかなパフォーマンスを繰り広げ、祝祭ムードを演出した。
4人組・HIGHLIGHT(2009年にBEASTとしてデビュー、2017年に改名)は、ベテランらしく貫禄と余裕を感じさせるステージを展開。途中のトークでは、台本に書いてある内容をそのまましゃべっていることをにおわせて笑いを取り、セットリストにBEAST時代の代表曲「Shock」を入れて、昔からのファンを驚かせる。わずかな持ち時間を無駄なく使いつつ、自分たちの世界にぐいぐいと引き込んでいくのは、新人では到底できないだろう。
公演のトリを務めた9人組のZEROBASEONE(2023年デビュー)は、"第5世代の代表格"と呼ばれるときもあるだけに、彼らが舞台に上がると、ひときわ大きな歓声が響いた。「BLUE」や「GOOD SO BAD」といったライブ映えするオリジナル曲で軽快にステップを踏む彼ら。もはや人気オーディション番組出身というイメージは無く、グループならではの個性を強く打ち出しているのが頼もしい。
バンド系、日本発グループの躍進も
昨年はこうしたボーイズグループに加えてロックバンドもヒットチャートの常連であった。なかでも女性4人組・QWER(キューダブリューイーアール/2023年デビュー)の活躍は目覚ましく、最近のK-POPの注目すべきトピックのひとつとなっている。『M COUNTDOWN STAGE』に登場した彼女たちは、楽器を弾きながらキュートな笑顔と振り付けで客席を魅了。アイドル的な要素とロックの融合で独自の路線を開拓したこのバンドも要チェックだろう。
K-POP勢に対抗するかのように登場した日本発のガールズグループ・ME:I(ミーアイ/2024年デビュー/11人組だが、今回はそのうちの9人で出演)は、本家に負けず劣らずの"カルグンム(一糸乱れぬダンス)"で存在感を発揮していたのが印象的だった。韓国式のオーディションを採用した番組『PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS』から生まれたグループゆえに、パフォーマンスのレベルは相当高い。サウンドも近年のK-POPのヒットソングと同様に国内外の作家が制作しているので、国境を越えた魅力にあふれている。特に今回披露した最新曲「MUSE」は、ME:Iの持ち味を十分に引き出していると思った人が多かったはずだ。
約3時間の間にニューフェイス3組とビッグネーム7組が出演。しかもそれぞれが放つオーラは異なり、スペシャルな演出もたっぷり──。そんな貴重な機会を提供してくれる『KCON』は、K-POPファンの必須イベントとして今後も続いていくに違いない。
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