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街に住居に公園に...今日の防犯対策に生かされる「城壁都市のDNA」 理にかなっている理由とは?
「万里の長城」は「線」だが、それを「面」に拡充したのが城壁都市だ。中国では、まず城壁が築かれ、続いて街が発展した。そのため、中国語で「城」は「都市」を意味し、都市住民は中国語では「城市居民」と言う。同じ漢字でも、日本では姫路城や熊本城という使い方でも分かるように、「城」という言葉は「要塞」のことで、意味が異なる。
その中国で、世界遺産「平遥古城」は3000年の歴史があり、中国でも人気の城壁都市だ。周囲6キロの街が高さ10メートルの城壁で囲まれ、城内では今も5万人が昔ながらの暮らしを営んでいるという(写真3)。

彼らの住む家屋も城壁都市のミニチュア版である。それは「四合院」と呼ばれ、中庭を囲んで四方に部屋を配した漢族の伝統的住居だ(写真4)。3000年前の周代から存在するという。北側にあるのは年長者の部屋で、東西に残りの家族の部屋を置き、南側は台所や倉庫だ。

興味深いことに、外周を壁で囲み、壁には窓を設けていない。出入り口も南面に置かれた門の一カ所だけだ(つまり、入りにくい場所)。壁をよじ登ったとしても、降りる先は中庭なので、侵入者は四方から丸見えである(つまり、見えやすい場所)。
この「囲む」という発想は、「国」という漢字の起源(城壁の形が【口】)と共通する。明・清代の宮殿だった北京の紫禁城も大規模な四合院である。そういえば、パラダイス(楽園)の語源と言われる古代ペルシャ語の「パイリダエーザ」も「壁で囲まれた庭」を意味する。
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