コラム

日本が今年もCOP30で「化石賞」を受賞...なぜ日本の「環境対策」はこんなに批判されるのか?

2025年11月18日(火)16時57分

先住民族は「沈黙を強制する」誓約書によって圧力をかけられている。ピラミッドよりも古い岩絵が排出によって侵食されている。日本は必要以上に液化天然ガス(LNG)を契約し、アジアに再販している。再生可能エネルギーを押しのけ、地域が求める公正な移行を妨害している。

2008年以降、日本と韓国はオーストラリアの巨大LNGプロジェクト群に205億ドルを注ぎ込んだ。国際協力銀行(JBIC)など日本の輸出信用機関は64%を支援し、気候危機を事実上保証してきた。

国際環境NGO「FoEジャパン」によると、パリ協定発効の2016年以降、JBICは15カ国で26件の化石ガスプロジェクトに直接的な金融支援を実施。JBICに起因する排出量は24年までに二酸化炭素換算で4億800万トン、世界第20位の排出国に匹敵する規模に達している。

東南アジア、南アジア諸国には膨大な再エネの潜在力が

(3) 公正な移行を弱体化

日本は国連気候変動枠組み条約の下で公正性・公平性・人間中心の移行計画を正式な交渉文書として制度化しようとする動きを阻み続けている。「2026年まで何もしない」案を支持している。

日本は公平性や地域社会の声を反映させる制度づくりを拒否している。「公正な移行がCOPで議論されること自体を嫌悪していることを隠そうとさえしない」(CAN)。第2次トランプ政権がパリ協定からの再離脱を準備する中、日本の気候変動対策にさらにブレーキがかかるのか。

プロフィール

木村正人

在ロンドン国際ジャーナリスト
元産経新聞ロンドン支局長。憲法改正(元慶応大学法科大学院非常勤講師)や国際政治、安全保障、欧州経済に詳しい。産経新聞大阪社会部・神戸支局で16年間、事件記者をした後、政治部・外信部のデスクも経験。2002~03年、米コロンビア大学東アジア研究所客員研究員。著書に『欧州 絶望の現場を歩く―広がるBrexitの衝撃』(ウェッジ)、『EU崩壊』『見えない世界戦争「サイバー戦」最新報告』(いずれも新潮新書)。
masakimu50@gmail.com
twitter.com/masakimu41

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