コラム

「上級国民」が地位とお金を使って未成年者を弄ぶ...BBC大物司会者「性スキャンダル」の陰惨な中身

2023年07月13日(木)18時03分

母親は「子どもはわずか3年の間に、幸せな若者から幽霊のようなコカイン中毒者になってしまった。私が望むのは、この男(エドワーズ氏)が性的な写真にお金を払うのをやめ、子どもの薬物中毒に資金提供するのをやめることだ」と訴える。現在20歳になる子どもはエドワーズ氏からの入金が記録されたオンライン銀行の明細を母親に見せたという。

「ある時、エドワーズ氏は5000ポンド(約90万円)を一括で送ってきた。そのお金は子どもの性的な写真と引き換えだった。BBCの司会者は自分の身元を隠すことなく、仕事中の写真を送ってきた。エドワーズ氏が家のソファにボクサーパンツ姿で座っている写真を子どもの携帯電話で見てショックを受けた」と母親はサン紙に証言している。

「お金をくれるから今夜は出かけるよ」

母親の悲痛な訴えは続く。「うちの子は『ヒューが後でお金をくれるんだ』『500ポンド(約9万円)くれるんだ』『お金をくれるから今夜は出かけるよ』と話した。子どもが私に本当のことを打ち明けるのをやめてほしくなかったから、どんなに嫌な話でも聞き続けた。エドワーズ氏は自分の仕事を隠すことはなかった。職場の机の写真を子どもに送ってきた」

「私は地獄の3年間を過ごした。その影響は恐ろしいものだった。うちの子は優秀な生徒だったが、行動は激変した。心が張り裂けそうだった。私の心の中ではエドワーズ氏はコカインを子どもに供給していた。彼がいなければ、うちの子はこのお金を手に入れることはできなかった。このままでは、うちの子は死んでしまう」

「世間に公表することが、それを止める唯一の方法だった」と母親は言う。BBCによると、4月、母親と義父が地元警察に相談したものの、警察は「犯罪性は確認できなかった」と判断した。5月、母親と義父がエドワーズ氏の行動を止めさせるためBBCに苦情を申し立てたが、真剣に取り合ってもらえなかったという。

7月6日、サン紙がBBCにエドワーズ氏を巡る性的スキャンダルを問い合わせた。その中には母親がBBCに申し立てた内容とは異なる疑惑も含まれていた。BBCは疑惑を調査している間、エドワーズ氏の出演を取りやめた。現在20歳の若者は代理人を通して、母親の証言は「全くの間違いであり、事実無根だ」と否定している。

プロフィール

木村正人

在ロンドン国際ジャーナリスト
元産経新聞ロンドン支局長。憲法改正(元慶応大学法科大学院非常勤講師)や国際政治、安全保障、欧州経済に詳しい。産経新聞大阪社会部・神戸支局で16年間、事件記者をした後、政治部・外信部のデスクも経験。2002~03年、米コロンビア大学東アジア研究所客員研究員。著書に『欧州 絶望の現場を歩く―広がるBrexitの衝撃』(ウェッジ)、『EU崩壊』『見えない世界戦争「サイバー戦」最新報告』(いずれも新潮新書)。
masakimu50@gmail.com
twitter.com/masakimu41

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

イスラエルがイランに新たな攻撃、「米と交渉せず」と

ビジネス

一部の中東石油・燃料価格評価を停止、イラン紛争受け

ビジネス

中東情勢の悪化、利上げ継続方針に変化はない=氷見野

ビジネス

英中銀次期副総裁にバークレイ幹部起用、元規制当局の
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
2026年3月 3日号(2/25発売)

フィンテックの進化と普及で、金融はもっと高速に、もっとカジュアルに

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 2
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからくりとリスク
  • 3
    ドバイの空港・ホテルに被害 イランが湾岸諸国に報復攻撃、民間インフラも対象に
  • 4
    「若い連中は私を知らない」...大ヒット映画音楽の作…
  • 5
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医…
  • 6
    「本当にテイラー?」「メイクの力が大きい...」テイ…
  • 7
    【銘柄】「三菱重工業」の株価上昇はどこまで続く...…
  • 8
    「高市大勝」に中国人が見せた意外な反応
  • 9
    【銘柄】「ファナック」は新時代の主役か...フィジカ…
  • 10
    米・イスラエルの「イラン攻撃」受け、航空各社が中…
  • 1
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 2
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからくりとリスク
  • 3
    村瀬心椛は「トップでなければおかしい」...スノボの謎判定に「怒りの鉄拳」、木俣椋真の1980には「ぼやき」も
  • 4
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 5
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 6
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 7
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 8
    中国で今まで発見されたことがないような恐竜の化石…
  • 9
    「若い連中は私を知らない」...大ヒット映画音楽の作…
  • 10
    住宅の4~5割が空き家になる地域も......今後30年で…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 9
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 10
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story