コラム

世論が望まぬ「石破おろし」で盛り上がる自民党...次の選挙しだいで、日本政治はここまで変わる

2025年09月03日(水)20時25分
石破おろしを経て日本は政界再編に進む

ZUMA PRESS WIREーREUTERS

<世論調査では石破首相の辞任を「必要ない」とする意見が約6割を占めた。それでも総裁選前倒しの機運が高まるなど、世論と永田町には乖離が生じている>

自民党内で石破茂首相への辞任要求が激しくなっている。事実上の辞任勧告となる総裁選前倒しの日程をめぐり、激しい駆け引きが行われる一方、世論調査では石破氏の続投を望む声が多く、世論と永田町には乖離が生じている。

もともと石破氏は、裏金問題をきっかけとした政治不信からの脱却を目的に、腐敗政治を打破できるクリーンな政治家として首相の座に就いた経緯がある。自民党に対する逆風は収まっていないため、参院選では大敗したものの、石破氏が総理だったことで逆風が吹いたわけではないことは多くの国民が理解している。


実際、8月下旬に行われた共同通信社の世論調査では「首相の辞任は必要ない」とする意見が約6割を占めた。つまり、今回の「石破おろし」は単なる自民党内での足の引っ張り合いということになる。

総裁の椅子をめぐり、与党内で激しい駆け引きが行われるのは恒例行事ではあるものの、今回はだいぶ様子が異なっている。これまでの時代は、自民党が与党として政権を維持することが大前提の党内勢力争いだったが、次の選挙でも自民党が大敗した場合、同党が下野してしまう確率は高い。

プロフィール

加谷珪一

経済評論家。東北大学工学部卒業後、日経BP社に記者として入社。野村證券グループの投資ファンド運用会社に転じ、企業評価や投資業務を担当する。独立後は、中央省庁や政府系金融機関などに対するコンサルティング業務に従事。現在は金融、経済、ビジネスなどの分野で執筆活動を行うほか、テレビやラジオで解説者やコメンテーターを務める。『お金持ちの教科書』(CCCメディアハウス)、『スタグフレーション』(祥伝社新書)、『本気で考えよう! 自分、家族、そして日本の将来』 (幻冬舎新書)など著書多数。

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