コラム

もうアメリカにひれ伏さない――ドイツが「新生欧州」の盟主になる時

2020年06月30日(火)17時00分

ドイツはもう、アメリカにひれ伏さないだろう。駐独米軍削減で困るのはむしろアメリカだ。ドイツの軍事基地はアメリカと中東の間の格好の中継地だし、駐独米軍は手厚い「思いやり予算」をもらっている。

ドイツが変われば、米欧関係はもう依存関係には戻るまい。ドイツとフランスは、EUを足場に「アメリカでも中国でもロシアでもない」勢力、それも民主主義を守る中軸勢力となることを目指すだろう。ロシアとは手を握ることができる。

米中のはざまで難しい選択を迫られる日本としては、このEUは魅力ある提携相手だ。しかし日本は、EUにとってそれほど力になる存在でもない。文化的にも異質なところがある。

いずれにしても、これからの国際政治では米中に並んで、独仏主導のEUが存在感を増す、ということなのだ。

<2020年7月7日号掲載>

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2020年7月7日号(6月30日発売)は「Black Lives Matter」特集。今回の黒人差別反対運動はいつもと違う――。黒人社会の慟哭、抗議拡大の理由、警察vs黒人の暗黒史。「人権軽視大国」アメリカがついに変わるのか。特別寄稿ウェスリー・ラウリー(ピュリツァー賞受賞ジャーナリスト)

プロフィール

河東哲夫

(かわとう・あきお)外交アナリスト。
外交官としてロシア公使、ウズベキスタン大使などを歴任。メールマガジン『文明の万華鏡』を主宰。著書に『米・中・ロシア 虚像に怯えるな』(草思社)など。最新刊は『日本がウクライナになる日』(CCCメディアハウス)  <筆者の過去記事一覧はこちら

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