コラム

コロナ後の新しい五輪モデルは「2024年パリが示す」と仏意欲 東京には何ができるか

2020年05月18日(月)14時35分

東京五輪の延期が決まったとき、トランプ大統領は、東京五輪は「人類が新型コロナウイルス感染症に打ち勝った証」として開催すると発言した。五輪延期には暗い要素しか感じられなかった中で、「さすがアメリカ人、明るい前向きないいこと言うなあ」と関心したものだった。希望の光がともった感じがして嬉しかった。

そして今回ドゥリュ氏が発した「オリンピック精神の原則に立ち返り、現実に合わせた新しい五輪をつくる」も、負けず劣らず良い発言だと思う。

「人類がコロナを乗り越えた、記念の大祝祭」は素晴らしいだろう。でも、それだけでは、「金持ち日本がお金をふんだんに使った、大打ち上げ花火大会」になってしまうのではないか。それも悪くはないが、そんな余裕はとてもない。

東京五輪は、新しい未来の五輪の在り方が感じられるような大会に出来ないものだろうか。世界から「さすが日本だ」と尊敬を集められるような。コロナで全体的に弱っているし、時間の余裕もないが、出来るだけのことはしてみてはどうだろうか。大いに議論して、みんなで知恵を出し合いたい。

※当記事はYahoo!ニュース 個人からの転載です。

プロフィール

今井佐緒里

フランス・パリ在住。個人ページは「欧州とEU そしてこの世界のものがたり」異文明の出会い、平等と自由、グローバル化と日本の国際化がテーマ。EU、国際社会や地政学、文化、各国社会等をテーマに執筆。ソルボンヌ(Paris 3)大学院国際関係・欧州研究学院修士号取得。駐日EU代表部公式ウェブマガジン「EU MAG」執筆。元大使インタビュー記事も担当(〜18年)。ヤフーオーサー・個人・エキスパート(2017〜2025年3月)。編著『ニッポンの評判 世界17カ国レポート』新潮社、欧州の章編著『世界で広がる脱原発』宝島社、他。Association de Presse France-Japon会員。仏の某省庁の仕事を行う(2015年〜)。出版社の編集者出身。 早稲田大学卒。ご連絡 saorit2010あっとhotmail.fr

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